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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 554

美幸の言った保険…アンブッシュさせていた低レベル妖精…この魔人に通用するかは賭けであったが、美幸の術者としての臨機応変な先読みがモノを言ったのだ…。
「ゴメンね?でも貴方達武芸者とは違う…術者の戦い方なの。」
チェックメイト…美幸が晶の首筋に懐から抜いた銀の短剣をあてがった…済まなそうな表情で。
その時点で審判が黒禍白月ペアの勝利を宣言した。
『なんてこったぁ?熱い血潮な壮絶バトルが!!ラ〇ホー一発で決着ぅ?こんな事があっていいのかぁっ!?』
呆気に取られた観客席…間を置いて音無兄に賛同したかの様なブーイングの嵐。
白月美幸の卑怯な戦い…というよりもトドメの必殺剣か或いは逆転の究極魔法というド派手な展開を裏切られた怒りだろう。
…しかしそんな中…
「いつか影井くんも言うとったな?皆が皆…ガ〇ダムになる必要あらへんてな?」
同じくブーイングを浴びせようとしていた1-A観客席を…金大地が何げなく制した。
その理解を察した水嶋流が後を続ける。
「オレ達人間は万能じゃない…例え神様でも得手不得手があると思う。」

そう言い、流は一息ついた。
「だから彼女の最後の技も最善の選択だった。だから皆!彼らを我らA組に加えたいんだけど…いいかな?」
A組メンバーは互いの顔を見合った後、一斉に頷いた。


「審判の方達!ちょっと良いかしら?」
美幸は問うた。
「なんだね?」
「次の試合、棄権します!もう紫怨も戦えないだろうし…」
「…そうか。じゃあ上に伝えておくよ」

『黒禍、白月ペア!棄権を申請しました!』
『当然ですわね…黒禍選手は今日中回復は無理でしょうし…』


そして退場していく四人。

選手控え室…
「…デルリン!大丈夫?晶ちゃんも!」
「ふむ…結構つらいな。しかし、晶ちゃん君の方が重傷だ。治してやってくれ…」
「わかった…」
晶に手を当て、レイナは能力を発動する。
晶の身体はみるみる再生していく。
「今度はデルリンも…」
晶と同様に玄人も再生するレイナ。
「すまんな…」
「良いのよ、気にしないで…」
レイナは玄人に寄り添うように身を預ける。
「すまないついでに彼も治してやってくれんか?」
玄人は黒禍を指差し、言う。
「うん、わかった!」
黒禍を治療するレイナ。
「ありがと!紫怨に代わってお礼を言うわ!」
「礼なんていいわ…アイツに頼まれただけだしね」
レイナはそう言うと愛しそうに玄人を見た。
その時…

コンッコンッ!

扉を叩く音がした。
「空いてるわ!」
美幸が応える。
「失礼します。」
一人の少年が入ってきた。年の割に前髪が少ない。
「突然なんですが、僕達のクラスに入ってくれませんか?」
「誰にいってるのだ?」
「あなた達、四人です」
クラス浪人達は顔を見合って、そして喜んだ。

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