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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 552

「………!!!」
押し出す際に痛みを堪えるために下唇を噛んでいたのだが予想以上に動かすと痛みが激しく、勢い余って噛み切ってしまった。
「全く…奴も性格が悪い…自ら手を下さずに結界だけを…無効化させるなんて…アイツの「復讐」も…ここまでくると怒る気も無くなるよ…」
依然腕からは血が止まる気配が無い、晶は懐から一つの勾玉を取り出すと出血が止まらない腕に押し当ててそれを砕いた。

するとどうだろうか。晶の腕から流れ出していた血はすっかり止まり、骨すら見えていた傷口も塞がっているのだ。流石のサプライズメーカー、玄人も疑問が多すぎて唖然としている。
「晶ちゃん君…君の言う奴の「復讐」とは…いや、その前にその勾玉は誰から貰ったものなのだ?」

そのまま食らいついて離さないような勢いの玄人を晶は片手で制して口を開く。
「まだ…試合は終わっていない…僕は…十戒を解放したから明日の今頃まで十戒は使えない…だけど…まだ相手はいる…」
晶は血溜まりになった床から立ち上がり、美幸の方を向く。
しかし幾ら傷を塞いだところで流れ出した血までは戻らない、大量の血を失った晶の顔色は死人のように青白かった。

「そうであるな、晶ちゃん君、後は我が輩に任せるである」
 そう言って剣を構える玄人、しかしゲイボルグを防いだとき能力発動に限界がきたらしく切っ先が震える程疲労が蓄積していた。
(目が霞む……だが相手は後衛、一撃当てれば)
「うっわ! アレ防がれると不味い、紫怨も倒れてるし……」
「……誰が…倒れて…いるんだ?」
「へっ!? 紫怨!?」
 いつの間にか白月の傍らに紫怨が立っていた。
 黒禍がダウンしてからその中で一悶着あったのだ。



『お〜い紫怨』
 呂布が呼び掛けるも反応無し。
『……』
『ふむ、気絶したか……よし、今の内に乗っ取らせて貰おう』
 乗っ取らせて貰おう、その言葉を聞き黒禍の意識が戻る。
『……待て』
『何だ起きたのか、しぶとい奴だ』
『貴様に体は渡さんと言っているだろう、このやり取りも最早数百回目だぞ』
 どうやら起きたのは条件反射のようなものらしい。

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