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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 549

 黒禍は更に返す刀で晶に切りかかる。
「くっ……」
 跳躍し避けようとするがまだ影響が完全に消えていなかったらしく浅くない傷を負う。
 そこに迅雷の蹴撃をくらい先ほど玄人の飛ばされた方向に吹き飛んでいく。
「まだか、美幸」
「もう少し時間稼いで!」
 白月の言葉に頷いて再び二人に接近、相手に回復の隙を与えずに時間を稼ぎ大物でトドメという作戦だろう。
「能力発動の暇もないか……」
 ややふらつきながらも立ち上がり黒禍を迎え撃つ晶と玄人。
 二人ともダメージがあり晶は能力発動もしていない状態のため2対1でも五分五分の状況が続く。
「ゴメン…デルリン…ここまでは『追って来ない』と思ってちょっと…キツ目の誓約を立てちゃった…」
紫怨の猛攻を紙一重でかわしながら晶は玄人に謝った。

「いや、それには及ばぬ、人間誰しも失敗するものであるからな。
それより『追って来る』とは何の事なのだ?」
「その事は…おいおい話す…今は…敵を…」
その瞬間、晶は後方に大きく飛び、戦闘体制を整える。
「むっ!?」
玄人の全身に油汗が伝う…彼の様な『にわか』複合能力者の弱点とも言えよう。
『糞…ここ最近調子に乗って能力をコピーしすぎたか!?』
レイナの再生は兎も角、ヨソで頂いたらしい神風…折角コピー出来た能力も適正がないと消耗が激しい…というかここから先は『体術ひとつ』で戦わねばならない程。
ご都合主義で幾つもの能力を身に付けてしまったツケ、正規の会員じゃないから割引ナシといった所か?
つい昨日、不良相手に『能力に頼り切った戦い云々』と説教を垂れた矢先である。

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