PiPi's World 投稿小説

香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

の最初へ
 53
 55
の最後へ

香港国際学園〜第二部〜 55

道場の中には先客がいた。綺麗な漆黒の長髪を後で束ね、それが白い胴着に映えていた、ややキツめな顔立ちの東洋美人が一人で稽古をしていた。
「げ…り、梨花がいるさ…」
「「りーふぁ?」」
ジョーと美夏が明らかに日本人名でない名前に首を傾げる。
「彼女は威梨花(イー・リーファ)。僕とひじりの拳法の師範の孫娘なんだよ」溜息を付きながら説明する陣。その隣では何故かひじりが及び腰になっている。「なんダ、ひじりと陣じゃないカ。お前達も稽古にキタのカ?ちょうどイイ。今から相手シロ」

まだ日本語に不慣れな為ややカタコトではあるが、梨花の言葉に二人は渋々上着を脱いで稽古場にあがる。
「あれぇ?1対2で戦うのぉ?」
美夏がそう言った瞬間、梨花が分裂した。思わず後ずさる美夏とアフロを更に爆発させる丈次がいた。
「これが梨花の能力の『分身』さぁ。これで身体能力も1/2だけどそれでも強いんさぁ」

「スマンがそこにいるグラサン、合図出してクレ」
「…え?あ、あぁ…それでは…構え〜!始めっっ!!」
ひじり対梨花と陣対梨花の組み手が始まった。スムーズに技をかけあいながら組み手をする陣に対し、何故かひじりのほうは組み手がおぼつかない。
「あれあれぇ?なーんかひじりんの動きおかしくない?なんか逃げ腰ってゆーか」
「そんなに身体が重いんだろうか?」
観客と化した二人がそう言ってる間にひじりは床に倒されていた。
「いたたた…相変わらず強いさ」
「……ナンデお前いつも私相手には真剣に戦わないンダ…?」

SNSでこの小説を紹介

学園物の他のリレー小説

こちらから小説を探す