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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 532

そんな学園黒社会トークのさなか厨房から悲鳴にも近い叫び...『クッキーがっ!妾のクッキーがないっ!?』とノドも裂けんばかり絶叫するのはアルマだろうか。
ウェインがモノクルを拭き拭きしながら誰にともなしに薄く微笑む。
「おやおや大変ですなぁ...まぁ『溜っている書類仕事の最中にひょっこり』見付かるやも知れませんなぁ...」
ぴしっ!と彼のグッジョブを讃える親指を示す真由であった...。
バンッ!
乱暴に扉が開いた。
「ウェイン!…妾のクッキーが!…」
「はい…おそらく『溜まった書類の中』にあるのでは?いや、これは単なる勘ですが…」
「むぅ…わかった、やればよいのだろ?やれば…はぁ、クッキー…」
アルマは事務室へと向かった。それに付いていこうとするウェイン。
「あっ、真由さん…先程の桜川光輝と辺理影太の件…お任せして良いですか?」
「えっ?でもさっきは調査中って…」
「いえね、あなたの能力を使えば早いかなと」
「は〜い、了解しましたよっと…」
そして二人は部屋を出て、各々の行き先へ向かった。


その頃、当のひかる達は…
「ねぇ、えったちゃん…」
「なんだい?」
「私って主人公だよね?あつかいが小さいなと思って…」
「しょうがないよ、なんか怪物能力者や新勢力が出てきたから…」
「ひかる、えった!それ以上、禁断の領域に触れるな!いろいろ、あるんだからな…」
刀機は天を仰ぎ、言った。
「ところで今日の朝のHRで話すと言っていた重要な話とは何です?」
 えったが話題を変える為に刀機に質問をする。
「ああ、編入者の受け入れについて流から話がある、候補をどうにか4人にまで絞れたらしい」
賑わう商店街に差し掛かる。
えったにリードを握られ紅いエナメルの首輪で繋がれた華奈美は少々人目をひいているのだが...なんかもう諦めたのか慣れたのか、普通に刀機の後を続ける。
「水嶋くんや大地くんなんかは協調性云々ってね。」
通りでは珈琲店の紙袋を提げた少年と紅茶店の紙袋を提げた少年が...
『ウチの総帥ときたら』
『ウチの提督ときたら』
...と何やら嘆いた後『常識人同盟』とやらの定例会の打ち合わせを始めていた。
「多少のトラブルは仕方ないでしょうね。」
通行人に憚らず華奈美の耳たぶを甘噛みする辺里えった。

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