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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 531

「そうじゃ!妾が直接あやつの様子を見に行くと言うのは、何より教会を抜けた理由をまだ聞いていなかった。…どうじゃ?」
上目遣いに真由を見上げるアルマ、肝心の真由は
「いいですね〜、いいんですけれども…一昨日から溜っている未処理の書類が山の様に残っているのでその要求には応じることが出来ませんよ♪」
話が進むごとにアルマの顔色は血色のいい元気な状態から一気に蒼白な顔をし、
「…そうじゃ、そー言えば食堂でペルゼがクッキーを焼いてくれてたんじゃった♪。では妾はこの辺で…」
「アルマ様!…もうっ」
「しょうがありませんよ、真由さん…アルマ様のサボり癖は筋金入りですから…」
「分ってますよ。でも、ウェインさん…ヴィンセントは知ってますけど、デルカイザーと桜川光輝や辺理影太って知らないんですよね」
「そうですね、桜川光輝や辺理影太はA組の主力選手ですね。これ以上の事はただ今、調査中です。で…デルカイザーですが…本名は大阿門玄人といいまして、教会と対立していたある組織の一員です。」
「対立していた?」
「ええ、六年前に殲滅しました。その組織はベルリンに本部がありまして、簡単に言うと能力者の庸兵部隊です。その中でのコードネームがデルカイザーなんですよ。」
「デルカイザー…地獄の皇帝ねぇ…」
「ええ…たった一人で街一つを潰し、小隊を殲滅する地獄の皇帝…でも、女子供は絶対に殺さないという噂がありましたがね」
「それってもろ弱点じゃん」
「ええ…それに警備局の監視が付いているようです。大きな動きがあればすぐに分ります。傍観していれば良いでしょうね…」
...彼らが英雄だったか、はたまたは無頼の徒だったのかは視点によりけりであろうが...かつて打たれた出すぎた杭に監視の目が光るのも道理と言う事か。
学園内で暗躍する幾つもの勢力...それら同士の均衡を崩しかねん存在と見なされれば、ひとたび出過ぎた杭となれば...アルマや真由の『教会』とやらの扱いもまた例外ではないのだ。

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