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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 515

「ブっ飛ばす!」
「あなたにできるのかしら?負け犬さん…」
鯱と聖子が構える。
「死ねやぁ、クソアマ!」
鯱が能力を発動し、足下の地盤を砕き、飛ばそうとする。
ガンッ!
「痛ぇっ!」
能力により、砕かれるはずの地面がびくともせず、星夜と聖子は呆気にとられた。
「馬鹿な、能力がコントロールできねぇ…」
鯱は呻く。
「ふふっ…あははは!あんた、負けたショックで能力のコントロールの仕方も忘れちゃったの!」
聖子は普段では考えられないような大笑いをする。
「くそ…くそ、くそぉぉ!」
鯱の絶叫が響き渡った。


「玄人さん…」
「なんであるか、桜川君?」
「さっきの能力をコピーするのって能力?」
「NO!あれはな、強制幽体離脱と反魂の術、陽神の術とゆう…いわゆる陰陽術と仙術を組み合わせた我輩オリジナルの術である。能力とは少し違うな。まぁ、我輩の家に伝わっている物と言う意味であれば同じだが…」
「ふ〜ん、難しくてよく分んないけど、すごいんだね」
「いやいや、この術のすごいところはここからだ。なんと被術者はしばらくの間、能力のコントロールが出来なくなるのだ」
「コントロールが出来なくなるって?」
「ふむ…つまり、普段は無意識に行っている能力のコントロールが意識的に行わなければならなくするのだ。簡単に言えば相手の能力をコピーするのではなく奪うということだな」
玄人は一息つき、串に刺さった牛肉にかぶりついた。
「それってなんかずるくない?」
「ふふ…ちょっとな」
「でもね、ひかる。高い実力にはそれなりの努力が必要なんだよ」
みことが話しに加わった。
「たしかに倶利伽羅様の修行は辛かった。我輩、その頃の記憶がたまに消えているからな」
玄人は思いだし、身震いをした。
「原形は...先祖が、え〜と『とても偉大な方』から授かった秘術なのだ。
げ...現在は我輩が手を加えて活用しておるがなぁ...アハハ?」
適当にはぐらかしながら倶俐伽羅様をチラ見する玄人。
Aランク指定のそれだがその『とても偉大な方』の加護が得られねば発動しない...などなど私利私欲で運用出来ない代物なのだ。
基本的には能力を悪用する者を懲らしめる術といった所か...。
「あのノボせた坊や...少しは頭を冷やしたかなん?」
一人ごちるみこと...。
…特別科…
「調子に乗んなこのアマぁ!?」
何ひとつ反省の色を見せぬ鮫川鯱。
聖子に掴みかかろうとしたところで...ちゅいん...。
「へ?」
鯱の足元に土煙が上がる...狙撃だ、それもかなり遠距離からの...数秒遅れの銃声がそれを示していた。
「松永だったっけ?アンタのパシリ君?」
聖子は狙撃型能力者の名を口にした...小さな人工衛星が鯱の周りを嘲笑うかの様にふよふよ飛び回っていた。
慌てて携帯電話を取り出し、パシリ君...いや今となっては元パシリ君に思い付く限りの命乞いの句を並べ立てる鯱...返ってくるのは呪いの言葉と耳障りな嘲笑、そして銃弾がまた足元を削る。
「ヒィイイイ!?」

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