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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 514

喰らい付かんばかりのひかるえったを倶俐伽羅みこと...まぁまぁと、迫る顔を両の人差し指で押し戻した。
「意思表示は良くわかった...ただし君らの能力、Aランク『相当』であって微妙〜に届いてない。」
あぅ...と唸る二人。
確かにひかる(光樹)は暴走状態で一時的にAランクの能力、それも攻撃力のみ。
えった(影汰)の覚醒も1-E戦前日の一回だけ。
それでも正規の計測をすれば軽くBランクの上の方だろうが。
「朋友(荒九龍)が準備してくれてる...りとの新しいMS(メイドスーツ)も充電中だし...まぁ話を焦るなってぇ?」
朋友に仕事おっかぶせてアンタはBBQかい。
「時間は余りないがこちらも準備がある、焦ってブッ壊れられても困る訳よ、うん。」
以前メイド喫茶のVIPルームで話した来年の夏云々の話か、そのタイムリミットは長いのか短いのか。
「YES!つまりまずは現在の覚醒状態…推定Bランクでの安定化を図らねば…只の暴走マシンと変わらん…という事ですな倶俐伽羅様?」
聖人が如く天を仰ぐ大阿門・D・玄人。
余り喋らないので異様に食べるペースの早い晶と、食べる端からまた焼いてゆくレイナに向き直る。
「YES!レイナ君!晶ちゃん君!私も君らという人材を発掘したからには一流に育て…いでででで!?」
大阿門・D・玄人の両コメカミにゴリゴリとみことのゲンコツが食い込む。
「そ〜だよね〜ハイパワー能力にモノ言わせて暴れ回ってたチミを拾ってやった頃が懐かしいよぉ〜?」
そういえば彼の能力の何割かは『みことからの借り物』という話もあった…まぁ不肖の弟子なのだろうか。
『ふぅん…まぁ暫くは泳がせてやるか…?』
と警備局…部下から入った情報に銀城刹那は二箱目の煙草の封を切り言葉を繰り返した。
「…暫くはな…」

その背後では耐超常能力仕様の拘束衣を着せられた生徒が、特別科へ連行されていった…。
「お帰り…鮫川くん。」
数刻後、解放された鮫川鯱を特別科通用門で出迎えた生徒の一人、星野聖夜であった。
「うるせぇ黙れ優等生っ!!俺を上から見るんじゃねぇよっ!!」
彼は本気で心配していたのだが…鯱は皮肉の類と受け取ったらしい。
毒づきながら拘束衣で固まった関節、そして精神力の流れをコキコキとほぐす。
「お帰り…あら失礼?貴方の基準で野良犬の帰る先はマイホームではなく…地獄なのではなくって?」

三編み眼鏡の女生徒、嘲りの言葉を叩き付ける聖子。
こちらは上から見るどころか皮肉カルビの炭火焼き…鯱が玄人らに浴びせた台詞まで加えてだ。
「てめぇは皮肉屋の食い放題か?全国チェーン店か?ご家族でどうぞ〜か?あぁん!?」
「本当、センスの欠片も見当たら無い口上よね…たまにはハードカバーの文庫でも読んでみたら?」
ギギギギギと『〇だしのゲン』みたいな歯ぎしりを立てる鯱…。

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