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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 505

「能力が超再生なので気がつけば大丈夫かと…神宮に行ってますので」
「うん、この件が終わったら行くよ」
「では…」
玄人はレイナを抱え、晶と共に去って行った。
「…倶利伽羅」
「ん?なんだい、ヴィンセント…」
「封印を解け!」
「嫌だよ。さっきも言っただろ。時期が来るまで待ちなよ」
「時期?」
「うん。まぁ、そのうちにね」
「なぁ倶俐伽羅よぉ?」
「なぁにぃ?」
疲れ果て若手警備員二名に身を預ける刹那が、空間転移か何やらで姿を消そうとする倶俐伽羅みことに声をかける。
「今の…テメェのお目溢しにあやかった連中を別にすりゃあ…あとは俺様フツーの警備員として仕事してイイんだよな?」
「うん。」
しゅぽん…と消える倶俐伽羅に大きく舌打ちした後に、びしっ!と右手を掲げる刹那。
「よぉし(残った奴)全員確保っ!!」

どよどよどよ…と銭〇刑部指揮する埼玉県警機動隊の如く押し寄せる警備員の群れ。
ひかる、刀機、楠凛といった大人し目な者は『仕方ない』とホールドアップされたが…
「おいっ!警棒貸せ!十字組め!!(警備員A)」
「フン!その様なモノでこの俺が…ヘナヘナヘナ(ヴィンセント)」
「よ〜しよし良い子ですね…痛いっ?噛まれた!!(警備員B)」
「ガルルル!!(影汰)」
「パンツ穿きなさいっ!猥褻物陳列罪だぞっ!?(警備員C)」
「ドコ見てんのんのよこのエロ警備員!セクハラで訴えてやるぅ!!(華奈美)」

刹那は地面に胡座をかき数人の警備員を呼ぶ。
「さっきの奴等…監視しろ」
「はっ?…理事長の赦しは出ているようですが?」
「俺の責任においての命令だ…監視して危険だと判断すれば排除する……昔の香港にゃあ、もう戻せねーんだよ!」
玄人の超御都合コピー能力に、かつての香港で御都合高能力者が暴れて、まるで『核戦争』になった事態を思い出しながら刹那は言う。
混沌の申し子の彼も、妻子を持った今…あの混沌の香港に戻す事だけは避けたいと思っていた。

「少年漫画の学園ドラマみてぇなこの『日常』も倶俐伽羅と鈴木家ってキーワードが出た時点でスターウォーズってぇ話だ。」
刹那がポケットから出した皺くちゃのマルボロをくわえると、一人がジッポー差し出す。
「あくまで万が一の保険だ...なんもなきゃ越したこたねぇよ。」
この数名も、かつて一時期の刹那と似たような境遇でヤンチャしていた名も無き不良能力者達、気を利かせスプリンクラーと火災報知器を切る。
「なんもなきゃ越したこたねぇよ。」
繰り返す言葉と共に、その紫煙は何処へともなく消えてゆく...。

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