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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 504

そんなやり取りの中、刀機がひかるに囁く。
「ほっておく事はできん…ひかる、奴を止めるぞ」
「ふへぇ?!…どっ、どーやってぇ??」
完全にビビり気味のひかるに刀機はひかるの頭を撫でて抱き寄せる。
「縄を具現化させて拘束する…無論、私だけでもひかるだけでも奴を抑えるのは無理だ…だから力を合わせる……あの試合の時の要領でな」
試合の時…あの暴走で奴隷ズ達の生気を吸い取った事は、ひかるにトラウマを植え付けていた。

「…そんなの…できないよぉ…」
半ベソのひかるを抱き締める刀機は優しく言う。
「いや、できる…みんなの力を結集できる…それがひかるの真の力だぞ……怖がる事はない、私達を信じろ」
刀機の言葉にえったもひかるの肩に手を置き、(無理矢理)華奈美も手を置く(置かされる)
ひかるはコクリと頷き鯱の方を向いた。
そのひかるを刀機が後ろから抱き締め、えったと華奈美が肩に手を置く。
賭けかもしれない…だが刀機には自信があった。

「えいっ!」
縄を具現化させ、鯱に巻き付ける。
鯱は叫びながら縄を解こうとし、縄は少しずつ開いていく。
「駄目っ!…駄目だよぉ…」
「信じろっ!…最後まで信じろっ!!」
刀機の言葉にひかるは再び意識を集中する。
一人一人の力は小さい…だが心を通わせたパートナー達、そして彼らの能力を結集できるひかる…暴走する高ランク能力者を何とか抑えていた。
「ありがてぇ、刀機っ!…何とかなりそうだぜ!」
刹那がニヤリと笑い刀機に礼を言う。

気合い一閃…
警棒が鯱の腹にめり込み…
鯱は完全に動きを止めた。
それを見届けた瞬間…ひかるは気が抜けたように膝を崩した。
「よくやったなひかる…それでいいんだ…」
多少疲れた表情の刀機が、放心したようなひかるを抱き留める。
その後ろでえったと華奈美がぺたんと腰をついた。

「どうだい?刹那…我が弟子達も捨てた者じゃないだろう?」
「けっ…感謝はするがな、それとこれとは別だぜ」
「まぁそう言うと思ってね、校長と理事長から特別に許可を取ってたんだ」
刹那はほらっと手渡された紙を見て、みことを見て、ひかる達を見て諦めたように言った。
「ちっ…わかったよ。許可があんじゃ、しょうがねぇ…特別だからな」
渋々といった感じで刹那は言う。
「…倶利伽羅様、怪我人がいるのですがもう行ってもよろしいでしょうか?」
「うん、いいよ。大丈夫なの、その子?」
みことは倒れているレイナを見て言う。

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