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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 500

「しかしアレだ…こうして何やらトラブルに巻き込まれるあたり、主人公の面目かな。」
刀機は身支度を整え全く動揺の欠片も見せず、『よしよし』とひかるを抱き締める。
「全くもって迷惑この上ない話ですが、この際仕方ありません。」
えったは大きく溜め息をつきながら力任せにリードを引っ張り、暴れる華奈美を『おすわり』させた。
「あぅん…もぅっ!?」
些か乱暴な扱いに一瞬怒りを露にしたが、ほんのり頬を赤らめ落ち着きを取り戻す辺りに華奈美のビッチな性癖が見え隠れしていた。

「何があったか知らないけど、警備の人や先生方も動いてる筈だ、行こう!安全な場所へ!!」
刀機の胸の中で漸く落ち着きを取り戻したひかるが立ち上がる…女神の風格を取り戻して。
一同、ひかるに大きくうなづき、部屋を後にした…。
…そして正に騒ぎの震源地…鮫川鯱…
「ヒイャッハァアア!いいか良く聞け!成り上がりの犬っコロ共!野良犬の帰る先はマイホームじゃない…地獄だ!!」
「煩い黙れ死ね虫ケラ、文句があったらとっととかかって来い馬鹿。」
眉一つ動かさぬ美麗なる吸血鬼は罵倒で返した。
「俺が…最強だぁ!」
鯱の姿がぶれ、次の瞬間…
バキッ!
「きゃあ!」
レイナが悲鳴を上げ倒れ、気絶した。
「けけっ…まずは一人」
鯱は不敵に笑う。
「ふむ…奇襲を仕掛け、女性を背後から攻撃するとはな。しかも骨まで折れておる。許せんな…
吸血鬼様!」
「…何だ?」
「先程の件は脇におき、少々憤りを感じていますので、この外道をブチのめしますが貴方はどうしますか?」
「協力しよう。俺もこの煩い蠅に腹が立っている」
「では…」
ヴィンセントと玄人が構える。
「ヒャハハァ!ヤル気か雑魚!」
「黙れ!」
玄人は怒りにまかせ指弾を放つ。
パァッン!
パチンコ玉が鯱に当たった瞬間、粉々に砕けた。
「イャッハァ!効かねぇな、カス!俺の能力はオールクラッシュ!俺に触れるものは全て砕け散る!弾も、剣も、拳もだ!」
「ふっ…ふふっ…ふははは!」
玄人が急に壊れたように笑い出した。
「なにがおかしい!」
鯱が怒鳴る。
「ははぁ…その程度で最強だと?吸血鬼様、触れずに攻撃できますか?」
「煩い黙れ死ね虫ケラ調子に乗るな、協力するという同意こそあるが貴様を主と認めた覚えはない。」
と、眉一つ動かさぬ美麗なる吸血鬼は…いや僅かに微笑みをたたえながらぽふぽふと、手元の小さな主の頭を叩く。
「やっちゃえヴィン!」
立場のない玄人を無視して威勢良く叫ぶ吸血鬼が主…楠凛との盟約に従った後、ヴィンセントは軽くヘコんでいた玄人にまともな返事を返した。

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