PiPi's World 投稿小説

香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

の最初へ
 497
 499
の最後へ

香港国際学園〜第二部〜 499

「守衛さんは…『うまい棒が切れた』と有休申請して買いにいってます……原因はどうやらスタジアムの結界破壊時に結界システムを共有していた特別科に綻びが生じたようです…現在、理事長が直々に結界閉鎖に辺り、彼以外の脱走者はいないようです」
優奈は慌てる風無く冷静に説明する。
少なくとも『Aランク』程度の能力者を押さえれるスタッフは沢山いるし、特別科も女帝主姫がいる限り問題は無い。

彼が何故結界の綻びに気付いたかは謎だが、香港中の能力者が束になって挑もうが、地球上の全ての核ミサイルを打ち込もうが、涼しい顔で受け流してしまう主姫がいる限り抜け出る事は不可能である。
どちらにせよ、作為的に行われた事態なら…香港そのものを崩壊させかねない事態に理人も表情を引き締めた。
「まずは…ヒヨッコの回収だな…オイタをしたら喰っちまうか、ケケケ…」
捕獲命令が出たのか…一緒にいた不良警備員刹那が笑いながら部屋から出る。

表で待機していた若い警備員が二名、刹那に敬礼する。
「報告しろ。」
「はい!スタジアム裏手の搬入スペースで、武装した不良グループと特別科の生徒が乱闘しているとの通報が…。」
「あん?『していた』の間違いじゃねぇのか…ケケっ?」
恐らく非常に一方的な内容であった事だろう。
もう一人の若手が、ヤダなぁコワいよこの先輩…と軽くビビりつつ報告する。
「避難誘導約90%…A小隊〜C小隊までの配置…。」
それこそ『正規のマニュアル通り』事細かに報告する…。

…ぎろっ…
「あぁん?報告は簡潔にって『マニュアル』になかったか?」
「し、失礼しましたっ!配置『概ね』完了ですっ!!」
銀城刹那…少々『昔ゴクドウ今カタギ』の片寄りを感じさせる男だが、警備員としての責任感は一級だ。
「よし!隔壁を片っ端から閉じろ!各主要通路に一個班ずつ配置して封鎖!逃げ遅れた奴は逮捕しろ!!」
注:実際の非常時に避難警告通りに退去しないと違法になる場合アリ…かなり強引だが、そうせざるを得ない相手が『おいた』をしているのだ…。

的確な指示を出した後、現場へ急行する。
…で、逃げ遅れた約10%…
「えぅう〜!?どうしよう刀機さぁ〜ん!?」
「うむ!まぐわっている場合ではないようだ!!」
鳴り響く警報、隔壁の閉じる地響きに困惑する桜川ひかる(光樹)と、言葉程の動揺を見せぬ刀機真奈美。
試合の興奮醒め切らず、監視カメラその他の目が届かぬ空き部屋でイチャついてた一団であった。
「ふぅ…理都さんと百恵を先に帰らせて正解でした。」
「ちょっと!アタシはどーでも良いの?ねぇ!?」
あ…コイツらも居るのか、辺里えった(影汰)と栗原ビッチ華奈美…以上四名。

SNSでこの小説を紹介

学園物の他のリレー小説

こちらから小説を探す