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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 491


「色モノ…」
「ねぇ〜晶ちゃん。なんて言い草かしら」
「ふむ…色モノとは。一言で場内のクラス浪人を敵にまわしたな…」
「それでデルリン…みことさんってどこ?」
「うむ、確かここら辺に…
お〜いたいた!」
玄人は一人の青年に近付いていく。その青年は独特の雰囲気をかもしだしていた。
「…倶利伽羅様」
「!…やぁ玄人。さっきの試合は面白かったね」
「面白かった…ですか?」
「うん、すごく。ところで後ろの二人は連れかい?」
「YES!クラス浪人達のチームを結成しましてな」
「ど〜も、レイナ・恵・フォルテスです」
「…神凪晶」
二人はそれぞれ挨拶をする。
「うん、よろしく」
「そこで倶利伽羅様…例の修行場で鍛練を積もうかと…」
「いいんじゃないかな」
「あと…」
玄人はみことにだけ聞える声で言った。
「彼らはそれぞれ、神官と治癒者の素質があります」
「うん、僕も一目で分ったよ。育てればだけどね…」
光樹、影汰、華奈美の三人以外にも育成するに値する対象...かどうかの見極めのつもりか、値踏みするような表情を作った。
あの三人もひと段落と呼べる所まで育ってくれた...彼としては確実に伸びる才覚のある者が居れば片っ端から発掘してゆくつもりらしい...病に無理を重ねて。
玄人は、倶利伽羅様の悪くない返事に満面の笑みをレイナと晶に向けるが、当然二人とも良く理解出来てないらしい。
ここに来る際…玄人が倶利伽羅様の名を出しただけで、入場券も無しに現在アリーナ席まで通された…とりあえず『大物』程度の認識は出来た。

「デルリン?」
「ふふっ…それより今は試合を観戦しようではないか」
玄人は対戦へと目を向ける。
「どうした、アフロ?かかってこないのか?」
「うるさい!あんたこそ戦う気がないんじゃない?」
開始から五分、お互い牽制し合い、ほとんど動いていない。
「フッ…そこまで言われたらな」
麗奈の視界からヴィンセントが消え、聴覚に空気のうねる音が聞えた。
「えっ?」
麗奈はとっさに後方へ跳んだ。
グォン!
麗奈が立っていた場所へヴィンセントの手刀が振り下ろされる。
「よくかわしたな。良い読みだ…」
「あんたこそ…何、今の?」
「能力の一部とでも言っておこう…」

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