PiPi's World 投稿小説

香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

の最初へ
 482
 484
の最後へ

香港国際学園〜第二部〜 484

マルをつけながらふと気付いた人事部長水嶋流、よくよくリストを見てみれば...
『如月嶺那vsヴィンセント・ラクレイン』
...という三番目の対戦カードが飛ばされていた。
「何かあったのかな...この二人?」
現在スタジアムの簡易結界では第五試合、ハッタリだけは一人前の雑魚キャラ達がドンパチ始めていた。
「うん...一人はうっかりグレネード弾蹴とばして大爆発、もう一人は直射日光で具合悪くなって...二人共医務室に運ばれたって。」
女の子の情報網侮れず...耳の早い事で。
「ふ〜ん、大変だなぁ。」
「きっと…ドジっ子さんと夜型人間さんなのね?」
流は、にべもなく言ってのけた頼に相槌を打ちながらハタと気付く。
…え?グレネード弾?俺テッポーとか詳しくないけど、小っちゃいバズーカ砲みたいな奴だよな…それを『うっかり』ってどんだけドジっ子つーかツイてない奴?
それに…直射日光で具合悪くなったって?夜型人間とか言うレベルじゃねーって…既に『人間以外のなんか』の可能性アリだろそいつゥ!?…
水嶋流…この学園において数少ない常識人、心の中でハゲしくツッ込む…なんかまた前髪が1mm後退。
「でも…何だか可哀想、後でお見舞い行こっか?」
「あはは…頼は優しい娘だなァ…。」
…止めてェエエ!誰かこの娘止めてェエエ!!確実に変人ハイウェイ爆走するこの娘止めてェエエ!?…
二人は幼馴染み…彼女も良識派とは言え天然ピュア子ちゃんな城ヶ根頼に、世話焼き人事部長水嶋流がどれだけハゲしく前髪を後退させて来たか想像にかたくない。
そこへ音無兄のアナウンスが救いの手をさしのべた。
『えぇ〜只今入りました情報によりますと、医務室での治療を終えた二名の野良…!!』

...ぎろ...
音無兄の不適切な表現に会場のそこかしこ、主にクラス浪人...『学級未定生徒』達から殺意の視線が放送席に集中する。
『あわわ...試合直前不慮の事故に遭ってしまわれたらしい二名の『学級未定生徒』さんがァアア?奇跡的に回復ゥウウウ!不死鳥の如く蘇った二人の勇者ァアア!不屈の闘志を僕らの為にパイルダァアアアオォォォン!!』
失言を巧く摩り替えた辺りでその二人の勇者とやらが入場。
片や『中学ジャージに黒焦げアフロ』の少女。
片や『不審者系サングラス黒コート』の蒼白い男。
「良かった...二人共元気になったんだね。」
屈託のない笑顔を投げ掛けてくる頼に、流の頬も自然と弛む。
...何処の誰とも知らない、これから付き合いがあるかどうかもわからない奴らに...本当に良い娘だな...頼...
青臭い春と書いて青春シルクロードへ旅立つ二人は...ぺっぺっ!新たな選手二名に視点を移してみよう。
「かつて狩人は森の中へ...有像無像の区別なく私の銃弾は赦しはしない!!」
…とフリントロック(火縄を火打ち石に発展させた)ライフルでガンスピンをキメつつ、その長い銃身で対戦相手を挑発する少女...如月嶺那。

SNSでこの小説を紹介

学園物の他のリレー小説

こちらから小説を探す