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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 483

「それは痛いな…」
肉体強化能力を使ったレイナの一撃はさすがの玄人も耐えられないようである。
玄人は手をレイナに向け、押す様な動作をした。
ゴウッ!
「きゃあ!」
レイナが突風に煽られ、吹っ飛んだ。
『これは大阿門選手の能力か!?』
『みたいですね。彼の能力の一つで流動と呼ばれるものです。研究者の間では神秘と呼ばれている能力の内の一つです』
『と言うと?』
『古い文献などに記されている能力です。何年も前の学園では神秘の能力者がたくさんいましたが、今ではあまり見掛けませんね』
『では流動とはなんでしょう?』
『ええ…流動とは能力者の近辺にある流るもの…例えば大気や水などを操る能力です。能力ランクがBBとなってますが実質、さらに高ランクだと思われます。おそらく学園側の手違いでしょう』
『服部さん、ありがとうございます!
おや?レイナ選手、立ち上がってきたようです。』
土煙が晴れ、レイナが姿を現れた。
レイナの着ていたレオタードは腰から上が破け、お世辞にも豊満とは呼べないが形のよい乳があらわとなり、腕や肩口から血が流れていた。
観客の内、一部の男子が歓声をあげた。
「くぅ…」
レイナは頬を赤らめつつも、能力を発動した。
レイナの体が光に包まれ、輝きが消えると体の傷だけではなく、破けたレオタードまで元通りになっていた。
「ほう…回復ではなく再生とはこの事か。素晴らしい能力である」
玄人がレイナを称賛する。
「しかし、今の君では我輩には勝てぬ!」
「やってみなくちゃ分らないでしょ!」
レイナは玄人へと向い駆けていく。
しかし、いきなりレイナの動きが止まった。レイナが立ち止まった訳ではなく、まるでパントマイムの様にその場で足をばたつかせているのだ。
「何これ?」
「我輩、第二の能力『引力操作』!斥力の壁がある限り、君は我輩との距離を詰めることはできない!」
「ん〜!」
レイナは必死に前へ進もうとするのだか1mmも進まない。その様子は見てる者からすると滑稽としか言い様がない。観客の間から笑いが漏れる。
「本当は君の得意な接近戦で決着を付けたかったのであるがな。致し方ない…降参してくれないか?」
「いやよ!」
「ふむ…しかし、このままだとクラスに入るどころか君は笑い者だぞ?」
「〜わかったわよ!降参するわ…」
レイナは降参の意思表示を審判へした。
『おっと?レイナ選手、降参です!』
『しょうがないでしょう。大阿門選手の能力は攻撃としては如何な物かと思いますが、鉄壁の防御力がありますから』
『なるほど!一対一の戦いにおいてはかなり強いって事ですね?
なお先程の試合の結果投票は只今、集計中なのでしばらくお待ち下さい!』


「ねぇ、流君。あの二人、どうかな?」
「う〜ん。少し考えてみるよ。頼のクラスには向かないかな?」
「うん…ちょっと内のクラスには合わないな」
そう言い、流は丸を、頼はバツをそれぞれの名簿につけた。

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