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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 481

理人に向いて言った言葉に理人も考え込んだ。
「そうかもしれん…だが俺も能力を診る専門家じゃない…いい機会だ、一度調べてみるのもいいかもしれないな」
理人と言えど多様多岐にわたる『能力』と言う物を知ってる訳でない…そう言えば同級生に服部優奈と言う専門家がいたなと思いだしながら言う。

「………」
「…その前に試合はどうなったのか?ですって」
音無弟が誰とはなしに聞く。
バンッ!
「よくぞ聞いてくれた、弟よ!」
またもや扉が勢いよく開き、音無兄が乱入して来た。
「………」
「誰もお前なんかに聞いてねぇよ、クソ兄貴ですって」
「おお…嘆かわしき事だ。そもそも、お前は…」
「それより試合がどうなるのか知っているのか?」
音無兄弟の会話が収拾つかなくなる前に理人が聞いた。
「はい、先生…実は勝敗を観客の投票にゆだねよと上が言ってきたんです…」
彼の説明はまだまだ続く。
「まぁ今までなら安直に一騎打ちで解決だったんですが!観客も選手も一体となった…云々!!」
そりゃあもう興奮した様子で弁を振るう音無兄…あまりのやかましさに音無弟が拳でその口を塞ごうとするが、今まで彼の『……』言葉をを『〜ですって』口調で通訳していたマネージャー菜乃花皐月が制止する。
ともかく音無兄の話をかいつまんで説明すると…最近、大会委員の間では『一騎打ち』という解決方法を危険視する動きがあるというのだ。
例を挙げれば1-Avs1-C戦…神樹天地を御輿に担ぎ、英雄視するが故に起きた暴動の再発を危惧する者は多い。
別の視点の意見としては1-D無条件降伏というある種の戦力温存、戦略的撤退を行った五十土真を非難する声も上がっていた。
…兎に角やたら何かとハプニングを期待しながらも、イザ事が起こってみると納得ゆかぬと選手以上にエキサイトしてしまう分別の足りない、一部の観客に対する配慮という事か。
「まぁ結界の予備システムは無事なんで、投票の集計が終わるまでクラス浪人さん方の前座試合を行うそうです。」

「流!出番だ!」
「…だから俺は人事部長じゃないっつーの」
流はぶつくさと文句を言いながらも控室から出て行った。
「やめろ弟よ!落ち着け…
では僕は実況があるんで…」
音無兄は弟の振るう拳をかわし、早急に控室から出て行った。


『…では会場の皆さん!
先程の試合の結果投票を待っている間に哀れなクラス浪人の方々の試合を観戦しましょう!』
音無太郎は実況席に戻り、解説の服部と共に進行係を務めていた。
『まず一試合目はレイナ・恵・フォルテスVS大阿門玄人です。ご入場下さい!』

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