PiPi's World 投稿小説

香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

の最初へ
 478
 480
の最後へ

香港国際学園〜第二部〜 480

「あ…すまん。ってそんな事より桜川、お前能力が暴走したときの感じはどうだった?」
「はい…何か心と体が分かれた様な…そう、自分の目から入って来る景色を遠くから見ている様な…そんな感じでした」
「そうか…やはり…」
ひかるの言葉を受け、理人は少し考え込む。
「先生、ひかるさんの暴走に心当たりが?」そこに心配そうな顔をしたえったがひかるの頭を撫でながら聞いてきた。
「いや…よくある事さ…特別科での話だがな…」
理人の言葉に控え室が騒然となる。
「私が…特別科の人達と…」
ひかるがいかにも驚いています、な顔をしていると理人があやすように語りかけた。
「そんなに驚く事もない。それもまたよくある事だ。血返吐を吐く様な特訓をした奴や誓いを立てたり何かに決着を付けて吹っきれた奴とかな。そういう奴らは総じて能力が強くなったり変化したりするんだ。」
一同が聞くなか、一度小休止を置き、また話を始める。

「話をまとめるとだな。能力は肉体や精神の在り方で強くなったりするんだ。そして…大きな力は同時に暴走の危険性を孕む。
ましてや強くなった力に慣れていない奴がいきなり使いこなそうなんて無理のある話だ。そう、お前の暴走は起こるべくして起こったんだ。」
「そんな…あれだけの暴走が起こるべくして起こったなんて…」
「つまりだ…まだ桜川の精神が能力を制御できるレベルになかったからだ…俺もかつて通った道だ…」
理人の言葉は優しかったが、ひかるの気持ちは晴れない。
むしろ己の持ってしまった大きな力が、まるで怪物のようにのし掛かってきてるように感じていたのだった。
「そもそもひかるの能力は具現化能力ではなく…精神感応能力であるかもしれんな…」刀機が呟いた言葉にその場の全員が振り向いた。
「ならば、あの精神共鳴の意味も理解できんか?」

SNSでこの小説を紹介

学園物の他のリレー小説

こちらから小説を探す