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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 478



理人が去った直後、天井の排気口から二つの影が降ってきた。
「…ふむ、後始末をせずに行ってしまうとは浅はかですな、倶利伽羅様?」
「うん、そうだね…学生生活が長かったせいかな?戦士としての勘が鈍ってるよね」
そう言うと二人はおもむろに辺りの機械を破壊し始めた。
「ふぅ…こんなもんかな?」
「後は学園のホストコンピューターにハッキングするだけですな…」
「あっ…それはやっとくよ。君はこの後、試合でしょ?」
「お心遣い感謝します…では行きますか?」
「うん」
そして二人は入ってきた排気口から退出して行った。


その頃、会場は突然、結界が解除された事にざわめいていた。
「てえぃっ!」
珠久は結界が解除され、今まで牽制だけだったひかるへの攻撃を止め、肉体への攻撃へと変えた。
人形に包まれた某はひかるの暴走を抑えている。
「珠久…後、一分と保たないぞ!」
「…わかっているよ!」
珠久はひかるの背後に回り込み、背中へ一撃を打ち込む。
「くっ…」
珠久は呻いた。限界突破により通常の人間には不可能な動きができるが、肉体強化能力が失われている。それに対しひかるは暴走しているものの、肉体強化+αの力を得ているため、珠久は効果的な一撃を放てないでいた。
「仕方ない、手加減するから許してね!!」
そう言い、一拍子置いて現れた珠久。手には一振りの刀が握られている。
「それは…珠久お前殺す気か!!」
某が叫ぶ。
「鞘は抜かないし手加減するから大丈夫!!…なはず」
小声で語尾になんかついたようだが…
「とりあえず時間もないから一瞬で終わらせる!!」
ギュッと鞘と刀を紐で固く結び構える。
そして少し長く息を吐いた。
「『一閃』!!」
瞬間的に光樹の前に現れ鞘に入った刀を振り抜く。
「『二閃』!!」
そして背後に現れ背中に一撃
「『三閃』!!」
空中に現れ右肩に一撃
両脛、両膝、顎、左肩等
一瞬の内に次々数を増やしていく。
「『壱式十二閃』!!」
最後に光樹の水月に突きを入れ、闘技場の壁まで吹っ飛ばした。
崩れた壁の中で気を失っている光樹を確認すると
「あ―……もう限界……」
疲労困憊といった感じで呟くと一度大きく深呼吸をし、仰向けで大の字に倒れた。

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