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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 475

「桜川ひかる選手のこれまでの戦闘記録を拝見しましたが、彼女は戦闘を重ねるごとに強くなってきています。それが最近はより顕著に現れています。さらには先程の一撃には彼女の元々高かった格闘センスが一気に花開いた、と考えられます」

「さながら開眼ってヤツですか?」
音無太郎が興奮し、聞く。
「ええ…高い格闘センスを持った能力者の中で、たまに観られる現象です。私達、研究者の間では『覚醒者』と呼ばれてますが…」
「おぉっと、桜川ひかる選手!覚醒者、覚・醒・者です!解説、服部さんの御墨付きです!」
音無太郎の興奮はピークに達していた。そして、音無だけではなく、会場全体が熱気と興奮に包まれている。
 
だがその時異変が起きた。
ひかるの持っていた刀が槍に変化したのだ。
「え…?」
むろんひかる自身は変化させようとは思っていなかった。
「あ…あれ?」
そして次々に大剣、双剣、チャクラムなどに形を変える。
「うぁ……ぐぅ……!!」
能力を抑えるがまったく制止できない。
そして大きな鞭に変化するとようやく止まった。
「なんで…?」
そう呟くとほぼ同時に、大鞭がまるで大蛇のようにうねった。
ひかるの背筋を激しい寒気が走り抜ける。
「みんな逃げてー!!!!」
ひかるの叫びが届くよりも速く、大鞭が某と交戦中だったえった達を襲った。
太股程の太さを持つ大鞭がえったを撃ち据える。
「かっ……!!」
地面に膝をつくえった。しかしズルリと波打つとえったを再び撃ち据えようと大鞭が動いた。
「止まれ!!止まれぇぇぇぇ!!」
必死に自分の右手を抑えつけるがそれを無視するかのように大鞭が勝手に動き、えったに向かい振り下ろされた。
爆音が会場に響く。
だが、大鞭がえったに振り下ろされる事はなかった。なぜなら
「『覚醒暴走』…やっぱり起きたか」
某の操る巨大ぬいぐるみがひかるの大鞭を握り、止めていた。
「珠久ぁ!!いつまで寝たふりしてやがる!!いくらこれでも長くはもたんぞ!!」
普段とは違う某の言葉に珠久が起き上がる。
「バレちゃってたか。いやぁ正直、こんなに急激に進化するとは思ってなかったんだけど…」
ビチビチとぬいぐるみの手の中で暴れる大鞭をチラリと見る。
「やっぱり潜在能力はピカイチ…か、こりゃぁ骨が折れるねしかし」

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