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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 471

…委員長、私には何も教えて下さらないんですね…
1-E司令室、吉原芽衣子は隣で後方指揮を執る弥勒優魅に軽いジェラシーを抱いていた。
汚れ仕事やそれらの対処が彼女の元に集まっている事も薄々感付いてはいた。
確かに高速解析能力を活かした分析云々、身の周りでの秘書官的な『表のキレイな仕事』に関しては全面的に芽衣子自身に委ねられていたが、彼女の求める信頼はそんなモノではなかった。
「1-Eの…委員長にとっての私…まるで人形の様…。」
彼の真意が解らない。

...前線...
「芽衣子くんは光と影のパラメーター変化の記録を頼む!
あと蒼流くん!宇宙人...じゃなかった南田くんが『出番を寄越せ』と騒ぎ出す頃だろうがまだ待機させておいてくれ!!」
珠久はひと通りの交信を終えた...南田美波に関しても、宇宙警察ナンとかの回し者(但し取るに足らない木っ端警官)と知りつつ戦力として利用する腹積もりの様だ。
『中等部時代...高ランクの不良能力者相手にも負け知らずで通っていた...花丸がこうも簡単にねぇ?』
某は走りながら、ワイヤーで後方から何かたぐり寄せていた…三つの砂煙が近付いて来る…彼が試合前日に言っていた『アレ』秘密兵器の類か。
『平和ボケしちゃったんだろうな…解り易い敵役を見失ったヒーローごっこなんて脆いものさ…違うか佐藤某くん?』
走りながら念話を交す二人、その会話にはこの学園の忘れ去られた暗黒時代(第一部及び外伝第四章の時代)が見え隠れしていた。
眼前に迫る『奴』は学園の闇を照らす英雄、或いは女神となりうる存在か…?
某の隣を、三体の操り人形が駆け抜けて行った。
『E組は選手交代もせずに強行軍?!行けェエエエ!友の屍を越えてェエエエ!!』
…もっこもっこもっこ…
珠久と某を護衛する様に先行して進撃してきた人影。
「データにあった、佐藤某が『操糸』で動かすクグツ人形…でござるな?」
と、クロスボウを構える影井(戦国時代における忍者は海外の武器、火器を積極的に取り入れていた…という説もある)。

…もっこもっこ…
丁度サイズは着膨れした大柄な人間程度か、日本各地で信仰されるそれを擬人化した姿…
シーサー!
ビリケン!
忠犬ハチ公!
「もきゅ?」×3
「え〜と…。」
一瞬対応に困るひかる達、特にえったが『忠犬ハチ公』でブチ切れかけたが一応の冷静さを保った辺りで刀機の激が飛ぶ。
『ふざけた外観に惑わされるな!某の操糸で動かす人形のパワーは強化系能力者並だ!!』
着ぐるみイベントを思わせる、その三体を従え大見得を切る佐藤某。
「さぁてお立ち合い!とくと御覧あれ佐藤某の人形劇、お代は見てのお帰り…じゃなぁい?」

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