PiPi's World 投稿小説

香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

の最初へ
 466
 468
の最後へ

香港国際学園〜第二部〜 468

覆面越しに、影井くんが...どょおん...とヘコむ姿が見て取れた。
「ひかるちゃん...僕ってば、そんな頼りない?でござるか?」
「あ...ごめん...」
そう今回サポートに付いているメンバーは影井、烏丸、音無といった出番の少ない二軍。
...参謀役の人事部長・水嶋流を始めに、どういう意図か力自慢の肝っ玉かあちゃん理都やビッグジョー、ひじりと陣の拳法コンビといった主力は外されているのだ。
「あうぅ、言葉のアヤというかその...」
わたわたと、またパニクりかけるひかる姫、影井くんにかける言葉も見当たらない...。

薄っすら涙ぐむひかる姫に気付いた影井、覆面の下でそっと、穏やかに微笑む。
「良かった、でござる。」
「え...?」
「何時ものおっちょこちょいでお人好し、僕らのリーダー光樹くん...でござる。」
「か、影井くん?こんな時に何を?」
病み上がりのひかる姫に、烏丸から予備の武器を補充していた影井、突撃をかけたえったとはかなり距離がある...必死で走る二人。
このままでは彼女が危ないというのに何を?
「僕には上手く説明出来ないけど...何があっても、今の『光樹くん』でいて欲しい、でござる。」

何が言いたいのかイマイチだが気持ちは伝わった...彼もまた光樹を信頼してくれる一人なのだ。
メンバー全員が今時のガンダム級に何でもアリアリ最強キャラでなくとも。
...たとえガンダムになれなくとも...。

「ひかるちゃんが姫ならば!えったちゃんが騎士ならば!拙者は...忍(しのび)!!」

…影井は両手に革紐を編んだ印字打ちを構え、投げ鉄砲(手榴弾の一種)を仕込んだそれを旋回させていた…
『辺里…聞いていたな?』
「はい。」
前線で次第に押され始めていた辺里えったにインカムで問掛ける刀機。
『貴様が負け犬でも弱虫でもない事は皆が承知している…一騎駆けの蛮勇で勝てるモノか!?今は退け!!下らぬ嘲笑に我を失うな!!』
「…はい…。」
えったは唇を噛み締めライフルに散弾入りのクリップを装填…弾幕を張りながら後退した…絶妙のタイミングで頭上に黒色火薬の白煙が尾を牽く投げ鉄砲が二発…。

えったが逃げ腰と見るや追い討ちをかけようとした花丸の頭上で炸裂した。
しかしその程度で止められる相手ではあるまい。
「こんな豆鉄砲や花火如きで俺の燃える魂が止められるとでもっ!!」
「思ってませんよ?」
諭す様に呟いた、えったの見上げる蒼穹に舞う乙女...桜川ひかる。
「てぇえええぃっ!!」
背に具現化した輝きを放つ、白銀の翼で滑空。
「何っ!?」
双頭薙刀の風車斬りが花丸のチェーンソードを打ち砕いた。
『何だ今のはァアアアッ!?ビィイイム輝くフラッシュバァックにィイイ奴の影ェエエエ!?』

SNSでこの小説を紹介

学園物の他のリレー小説

こちらから小説を探す