香港国際学園〜第二部〜 47
しかし、光樹と『ミニ』刀機の身長差で非常にアンバランスな物となった。
「『ミニ』はやめい…」
いつの間にか脱出していた理人が代わる。
「…先生も人が悪いねぇ…いつでも抜け出せた訳かい?」
よたりながらも毒づく理都。
「さぁな…それより…」
『理都さぁ〜ん』
内股走りで駆けて来る影汰を指した。
「へっ…一丁前に男の甲斐性かい…」
理都は光樹と理人をポイして両腕を広げ…。
「辺里くぅん!」
「あ…天川小路さん?ちょ…離して…?」
背後から覆い被さる様に未来が抱き付いた。
「あっこら!影汰に抱きつんじゃねぇ!」
影汰に抱きついたままの未来に詰め寄る理都。
理都と未来は影汰を挟んで睨みあっている。
そしてそれをなだめる影汰。
理人と刀機は三人を見て、ある男を思い出しそして笑みを浮かべた。
そしてクラスのみんなも、それにつられる様に笑っていた。
「はっくしょん〜」
才英は大きなくしゃみをした。
「誰か僕の噂をしてるのか?」
その真相を才英は知るよしもなかった。
翌日の昼休み
理人はクラス全員を連れて第三食堂『龍玉軒』に向かった。