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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 460

チンピラじみたシャガレ声...一応警備員の制服姿だがソレはだらしなく着崩され、本来白のYシャツに代わり黒地に赤い薔薇のガラシャツ...当然ノーネクタイだ。
「以前にも申し上げた筈です...ただただ煙草は嫌いですと...。」
今泉ジェロニモ。
ブリティッシュロリータ系だろうか、ふんだんにフリルをあしらった壷袖のドレス...少々顎の割れた秀麗な面立ちと野太い裏声は新宿二丁目の住人を思わせた。
多くは語れまいがどちらも理人とは傭兵時代、学生時代でも腐れ縁な奴ら…であった。

古い付き合いの悪友らに要らぬ心配をかけたくなかった...理人は普段通り二人の詰まらぬいさかいを軽く咎めながら、気取られまいと席に着く。
「あら...立花先生お顔色が優れません事よ?生徒さんに無理難題でも押し付けられまして?」
「ヒャハァ?シケたツラしやがってぇ...まるで女房子供でも人質に取られたみてぇによォ?」
…何でこんな時に限って具体的に鋭いんだコイツらぁ…
「い…いや別に?」
理人は心の叫びと冷や汗を抑えつつ…
「そろそろ試合始まるぞ?」
…と、はぐらかした。
お笑いでは済まない程…事態は深刻なのだ…。

 
1―E控室
「さて、作戦は以上〜。各自各々の役割を忘れる事のないようにお願いしや〜す。ってことで」
珠久が片手を上げる。
「勝ってこ〜」
「「「オー!!」」」
声を上げ終わり、皆と一緒に控室出口に向かおうとした珠久に某が声をかけた。
「…橘は動くのか?」
いつもの口調とは違う某のその言葉に
「さてさてさて、動いてくれなきゃ困るんですけども…」
口元に扇子を当て少し困った顔を『作る』珠久
「ま、動かなかった場合は『少々』荒っぽい手を使わざるをえないだろうね」
「……まぁいい、一応はこの戦いの間、言うことは聞くが俺は俺の考えで動くぞ。」
「御勝手にどうぞ。でも一応彼らの覚醒の意味くらいはわかってるんだろ?」
珠久の言葉に少し苦い顔を浮かべる某。
「あぁわかってるよ!!ったく…痛いくらいにな!!」
その言葉に扇子パンッと閉じる。
「よろしい、では行こうか『佐藤某』君」
「了解だ、『西珠久』」
怒号ともつかぬ大歓声の渦、まっだだ中のスタジアム。
ゲートから珠久と某が現れた頃には他のメンバーは既に出揃い正対していた…いや、ちょっと違った。
「アレは何かな、佐藤某くん?」
「メイドさんじゃない、西珠久。」
そこには...今にも泣き出しそうな表情でポーズを取る『ひかるちゃん』と、半ばヤケクソ気味に思い切り良くキメる『へんりえったちゃん』の姿があった。
「「メイド喫茶ぬえが生んだ!ウルトラスーパーセクシー萌えドルユニット!『ひかるえった』だぉおっ!!」」

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