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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 455

ジョーや影井が正論…しかし大地の言う通りメンバーに組んで本来の実力を発揮する者もいる。
う〜む…とまた1mm前髪を薄くする流に、担任立花理人がフォローを入れた。
「安心しろ、俺達教員だって案山子じゃない…対抗戦の前座試合ぐらいは組んであるさ。」
実際には1日に複数クラスの対戦が組まれ各試合の合間20〜30分…観客や当日の対戦を消化した生徒は結構ヒマだ。
制限時間10分の文字通り前座…勝敗判定も大雑把で、自己紹介に十分かはわからないが…編入者の殺到しているクラスにとって多少は手間が省ける。

大地の言う絡め手の選手を配慮したタッグ戦も含まれ…仮にそういった生徒が個人で出場したとしても実力が認められれば『是非相方に』なんて話もありうる。
つまり…魔剣奥技ずば〜ん!究極魔法どか〜ん!とド派手な必殺技で勝利するだけでもダメなのだ。
「ん〜それなら絞り込みの材料になるか…。」
と、前髪の後退が止まる課長水嶋流。
「私情抜きに…奴隷ズ希望者なんてのは勘弁してよね…これ以上の内紛はゴメンだから。」
働きマン雪菜が複雑な表情でえったをチラ見する様子に、サラリーマン金大地が安心した笑みを浮かべた。
この様子ならHR前の彼の不安は杞憂に終わりそうだ。
「ん…時間だな。」
と理人がクラスのまとまりに満足したようにうなづきながら集合時間を促した。
選手はキャプテン刀機真奈美の指揮、残りは担任立花理人の引率でスタジアムへと向かう…。
…そして観客席…
…何故かアリーナ席…
水嶋流と恋人さんの見据える先…1-Avs1-Eの前座試合が行われていた。
対戦しているのは奴隷ズ希望の女生徒ふたり…水着だか下着だかわからない衣装で剣だの銃だの振り回している…実力よりもセクシーでアピールという魂胆がミエミエであった。
「きいぃ〜!!」×2
…と結局、壮絶かつ深夜番組的なセクシーショット満載のキャットファイトで時間切れ…。
「い…一生懸命なのはわかるけど…ちょっとな。」
流は名簿にバツ印を付けながら隣の恋人さんに目配せする…って恋人ぉ!?流くんにぃ!?
「…大丈夫だよ…あれだけの元気、他にぶつければ、きっとあの娘達なりに成功するよ。」
と、眼鏡に三編みの清楚な少女…一年J組、城ヶ根頼は流に儚げな笑みを返しながら、彼と同じく名簿にバツ印を付け…四角く囲った上で丁寧に塗り潰した。
「優しい娘だな…頼は…。」

流は壊れ物でも扱うかのようた手付きで頼を抱き寄せた。
頼…エッチでビッチでイヤ〜ンなクラス1-Jのキャプテンにして風俗店『月見草館』のマネージャーを努める苦労人。
主に1-Jの生徒の様な不憫な娘らの働く月見草館のお姉さん達から、日頃の感謝の意を籠めてアリーナ席のペアチケットなぞ頂いてしまったのだ。
詳しい事情は不明だが強豪クラスの頭脳二人は中学の頃からの恋人同士だったそうで…こうして諜報活動とは名ばかりのデート、であった。

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