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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 436

そう言い珠久に詰め寄る。
「はいはい、怒らない怒らない。怒ると体に悪いよ?でもまぁ・・・」
そう言い、軽く勢いをつけ立ち上がる。
「怒った顔も可愛いけどね」
一瞬の隙をつき、芽衣子の額に軽く口づけをする珠久。
「なっ・・・ななななななななな何をナサルンデスカ!?委員長!!悪ふざけが過ぎます!!」
顔を真っ赤にし、裏返った声でそう言うと怒りながら屋上から退散して行った。
「悪ふざけじゃないんだけどなー・・・でもまぁ、照れた顔もまた愛らしいね」
軽い笑顔を浮かべ、芽衣子が去った方向を見つめる。
「それにしても唐草君にも困ったものだね」
軽く眉をひそめる。
「芽衣子の言う通り早めに潰した方がいいんじゃない?」
物陰から某が呟いた。
「答えは芽衣子君に言った通り、僕の力不足の問題だよ」
「ふーん・・・まぁ珠久がいいならいいんじゃない?でも彼が功を急いて芽衣子を傷つけるような事をしたら?」
「そんな事は決まってるよ」
某の言葉に笑顔のまま答える。
「全力を持って潰す・・・そして生きている事を悔いるような苦痛を与えた後に痕跡も残さず消し去ってやる・・・」
いつもの柔和な雰囲気とはかけ離れた返事に某が肩をすくめた。
「全く・・・自分の事より芽衣子かい・・・まぁだから負けたのかね・・・俺は」
「口調が昔に戻ってるよ、某」
「おっと、じゃない?」
しまったという感じで言い直す。
「さて、次の試合までにアレ、完成させなきゃじゃない?それじゃまたじゃない?珠久」
「んー頑張ってね〜」
某の気配が消えるのを確認すると、珠久はまた寝転がった。
「さて、と…少し寝ようかな…。」
珠久は5月の新緑の匂いのする風を体に感じながら眠りに落ちていった。
…その頃、学園のグラウンドに立ち尽くす者が一人。
「全く…何度も来ているが…、なんでここは無駄に広いんだ…。倶利枷羅も見付からない…今日こそは奴に封印を解除させてやる…。」
と意気込む青年だがその外見は全身にベルトが付いた拘束具とも、ロングコートともつかない、とにかく今の季節には全くそぐわない服装をしていた。
そんなおかしな服の青年にもうすぐ、更なる悲劇が訪れる。

「あれ?、あの人何しているんだろう…変な服、でも…カッコいいなぁ…彼氏を作るならあんな人がいいなぁ…。あれ?お父さんから貰った魔封じの札が、もしかして…、よし!。」
そういい、少女は青年の方に走って行った。
「はぁっ…仕方がない、日を改めるか。しかし…探せども奴め陰一つ見せん。せめて奴を知っている人がいればいいんだが…。」
諦め加減で振り返った途端。
「あのっ!お話いいですか!?」
先程の少女が青年に話しかけて来たのだ。
「ん?何かご用ですか?。」

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