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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 435

…ざわざわ…とアゴをとんがらせカ〇ジの様にざわめく一同に挙手する者は誰一人いなかった。
が…あからさまに反抗的な目線を向ける…というか、自分の上に立つ者を決して認めぬ男がいた。

ホスト風に黒スーツを着崩し痩せた胸をはだけた美丈夫、唐草麗士であった。
上着の下…両脇のホルスターにゴールド渡金のルガーP08を飾っている。

南田美波と同じく控え選手であった。
彼が良く通る声で、秀麗な顔をニヒルに歪めながら問う。

「キャプテンは誰がやるんです?委員長『殿』?」
殿…という部分に力を入れていた。
彼もまた過去に珠久に挑み敗北している。

反発する様な態度からは気障な嘲笑(CV:子安武人)が漏れてくる錯覚さえ感じられた。

男子の大半は慣れているのか肩をすくめ苦笑い…女生徒らが珠久とは別口のアダルトな魅力にクラッとなる中…お子ちゃまコンビ花丸と美波は『嫌な奴』と眉間に皺を寄せた。

珠久をからかう反面、芽衣子に女殺しの流し目を送るが…ツンとソッポを向かれた。

「如何なさるつもりです委員長…私も肝心な所を聞かされておりませんが?」
迂濶な事を口走ればまたバックドロップが炸裂する事だろう。

因みに珠久が出る事を想定して芽衣子がキャプテン登録なのたが、実質今までの指揮は珠久がやってるようなものだった。
ルール上グレーゾーンなのだが…自分達の利益になるならと誰も反対しなかった事実に、知っているのかいないのか公然とイチャモンを付ける。
…勿論、E組の利益にならないのは誰もが解るので、一部の女子を除き皆冷ややかである。
「登録上はキャプテンは副委員長です…問題ないかと…」
律義な性格の優魅がおずおずと答える。

この優魅のフォロー…そして西珠久本人の日頃の信頼と実績がなければたちまち大混乱といった所であろう…。

「ケッ!カラカサの野郎…喧嘩の借りは喧嘩で返せってんだ…。」
「頭の軽い連中取り込んで…新たな派閥作り企んでるみたいよ?」
花丸の不満に珍しく同意を返す美波がいた。
純粋かつ実直なお子ちゃまコンビだけに…唐草麗士の妙な自尊心と珠久に対する対抗心剥き出しの態度は鼻につく様だ。

そして最終的な編成…委員長、花丸、某、甲太郎、勘太郎…人質役ヒナ…続いて控え選手の発表が終わり無事?解散となった。
 
「このままで良いのですか?委員長」
「なにが?」
いつものように授業をエスケープし、屋上で寝転がっていた珠久に芽衣子が問掛けた。
「唐草麗士についてです!!このままなら新たな派閥を作り対抗してくるのは明らかです!!」
珍しく感情を隆起させる芽衣子に対し珠久が起き上がった。
「まぁー・・・その時は僕にそれだけの力がなかったってだけだよ。」
珠久が笑顔で答える。
「委員長は甘すぎです!!危険な芽は早めに・・・」

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