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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 433

見事なスリッパ捌きで二人を一閃…表情は変えないがコメカミだけをヒクつかせた芽衣子が立っていた。
「元気が宜しい事で…でもお二人、今は何の時間かしら」
何時も以上に丁寧かつ抑えられた口調に怒りの深さが見て取れる。
「まあまあ、副委員長…これも二人のスキンシップなんだからさぁ…」
カラカラと笑う珠久…クラス全員、当事者の花丸、美波ですら空気読んで神妙にしているのに…全く空気読めてない珠久。
やはりタダ者でなく大物なのであった。

「さて、と1-Eの諸君。次の試合なんだけど、僕も出ようと思う」
威風堂々といった感じで発表した珠久だったが・・・
「?」
おそらくクラスのほぼ全員が?マークを頭の上に出しただろう、なんともいえない呆けたような表情を浮かべた。
「委員長って強いのか?・・・・」
「さぁ・・・噂じゃ平原倒したらしいけど・・・」
ヒソヒソ話声がチラホラあがる。
過去に花丸と戦った時には、ギャラリーシャットアウトでやった為に珠久の強さはみんな知らないのだ。
「・・・ありゃ?」
意外に盛り上がらなかった事に珠久が首を傾げた。
「今まで気にしてなかったけど・・・」
「委員長って強いんだろうか・・・」
チラホラあがるその言葉に芽衣子がメガネを押し上げた。
「・・・では、これからそこの問題児二人と委員長が戦いますのでみなさん練習場へ集合してください。文句はそれを見てから受け付けます。いいですね委員長」
「しょうがない、僕はいいよ」
珠久が苦笑しながらうなづく。
「・・・ちょっと、花丸」
ガヤガヤと教室を出ていく生徒をしり目に美波が花丸を肘で軽くつついた。
「あんた本当に委員長に負けたの?」
そう言い花丸を見上げると花丸が、あいたたたぁ〜と顔に手を当てていた。
「美波、戦闘が始まったら防御に力を回せよ」
「ちょっ・・・どういう事よ!!納得いくまで説明しなさい!!」
「やればわかる・・・」
そう言いながら騒ぐ南と共に練習場に足を向けた。



練習場
珠久と対するように立つ花丸と美波。
「ルールは相手を気絶させた方が勝ち、で良いかい?」
「本当にやんのか?珠久」
「まぁ・・・今更引っ込みもつかないだろうし、やるしかないと思うけど・・・」
既に三人を取り囲むように席に着いているクラスメートを眺めながら答えた。
「しようがねぇ・・・か。一応、ここでもあの約束は有効だろ?」
「『勝ったら委員長』。有効だよ、花丸。あぁ後、南田君もね」
「委員長の座?くれるの?」
二人の会話を聞いていた南の目が輝く。
「「勝ったらね」な」
珠久と花丸が同時に答えた。
「よーし、じゃあ負けても恨まないでよ、現委員長!!」
威勢良く構える美波とチェーンソードを具現化させる花丸。
「はいはい、恨みませんよ」
そう言いながら自然体で立つ珠久。

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