１-Ｅにはひかるえったにも引けを取らない高位ランクの能力者、平原　花丸もいるのだが…それでも１-Ａを相手取り、ましてや圧倒するためには、もう一枚の切り札が必要だと考えていたのだ。
勿論ミーティングには『仕事』を切り上げてきた弥勒優魅も参加している。
営業中のメイクだと華やかな美少女の優魅も、普段の姿は普通の内気な女子高生…やや周囲の子と違うのが、傍らで戯れる二人の子供を見る母の貌か…
委員長珠久の影響でアットホームなＥ組だから、優魅が子連れ参加する事すら歓迎してる風もある。
何人かの女子は子供の世話を買って出たりしてるし…心あるアダルトな男子生徒は月見草館で彼女を『買って』いたりする。

珠久自体も大人な遊びのできる人間で、ちょくちょく若い性を解消させる為、月見草館に出入りしたりしている。
彼はお気に入りの優魅だけでなく指名が少ない娘を敢えて選んだりする漢気もあり、お水の世界ではちょっとした人気者で…恋愛感情無しにお客として徹するスマートさも人気の秘密でもあった。
珠久と共にＥ組のアダルトな男子達も、月見草館で優魅にお金を落としながらも、クラスではあくまで『友達』として接する…そんな男子の漢気もＥ組のアットホームな空気を演出していた。

そんな大人な生徒の多いＥ組で…小学校低学年並のお子ちゃまな花丸が、子供に優しげな笑みを見せる優魅に…明らかな程萌えていた。
…弥勒さんって…可愛いなぁ…やっぱ俺が弥勒さんの笑顔を守らないと！！…
優魅に恋心を持つ花丸…因みにお子ちゃまで純情な花丸の恋愛は…まあ、肉体関係なんて想像外である。
なにせ彼自身…童貞なだけでなく自慰すら経験無いお子ちゃまなのだ。
そんな花丸と優魅の出会いは中等部一年の時…輪姦されていた優魅を花丸が助けたのがキッカケだった。

勿論、彼女はその後すぐ妊娠して躯を売らざるを得ない状況に陥ったが…花丸はその後何度か優魅の前に現れて『救出』と言う名目で営業妨害を働いていた。
花丸にとって優魅は『悪人にさらわれやすい薄幸のヒロイン』と言うヒーローになるのにうってつけの相手で、勿論営業妨害も良い事したと勝手に思い込んでいた。
ついでに高等部で一緒のクラスになったのも『運命』と思い込み…惚れてしまう辺り彼も立派な妄想番長である。