PiPi's World 投稿小説

香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

の最初へ
 425
 427
の最後へ

香港国際学園〜第二部〜 427

刀機の掛け声と同時にひかるは駆け出した。
えったの持つライフルやリボルバーは威力は高いが弾数が少なく、リロードに多少の時間を要する。
双頭薙刀の間合い、つまり近距離戦に持ち込めば銃の利点である圧倒的な射程を活かすことができなくなる。
(初弾をかわせれば・・・!)
「へえ・・・あいつにしては随分と思い切りのいい作戦だね。」
「だが、あながち間違ってはいない。間合いを詰める事で一方的な攻勢を防いだか、後は奴がどれだけ辺理に食い付くか、だが辺理も近距離の戦い方を心得ているはず。そううまくはいくまい・・・。」
並の銃使いなら容易く斬りふせる自信はあったが…能力低下と疲労を含めても互角の相手。

…どんどんどん…!
鼓膜の破れそうな銃声。

「ちいぃ!?」
ひかるは能力者特有の超人的な直感で、軽く音速を越えるライフル弾に反応した。

先程、弱装の拳銃弾すら防げなかった盾…面積を小さく、代わりに厚みと曲面をとって応用する…それでも盾を支える左手が千切れるのではないかという程の衝撃。

八発撃つ度、空クリップが飛び再装填、その合間に距離を詰める。

…いつもより集弾が乱れてる…弾籠めも遅い…行けるっ!!…

しかしえったもさるもの…必中こそなかったが…時折足元を狙ったフェイントでタタラを踏ませる。

ほくそ笑む刀機。
「ガンスリンガー能力こそ弱体化したが…タイミングの取り方は見事…どうする桜川?」

…近付けないっ!?…いや…間合いが近付いてる!?…

そう…動きの鈍ったひかるに、銃使いの利点を活かすべく間合いを取ると思いきや…量子の時とは逆に近付いて来るではないか!?

「拙者もビッチ殿もアレでやられた…理都殿を仕留めた必殺技を使うまでもなく…。」
と、落ち着きを取り戻した百太郎。


…具現化武器同士の斬り結び特有のオーラの火花…。

「ガンマン相手だと…大抵そう来ます…。」
ひかるの薙刀を受けるのは…着剣した部分が十文字槍状に変化したライフル…。
ひかるがビ〇ム・ナギナタなら、えったはビームジャベリンか!?

ひかるとの交合により会得したのであろう、武器の具現化…。

「くっ、たあっ!。」ひかるはとっさに十字銃剣を受け流し、柄に付いているもう一つの薙刀を振り抜く。しかしえったはバックステップで難なくかわし、脇腹に当たるはずの薙刀は空を斬る。
結果的にえったに間合いを与える形になり、ライフルの銃口が再び火を吹く。ひかるは小型盾を具現化して辛うじて防ぎ切ったものの間合いをとれば銃弾の嵐が、かといって近寄って攻撃しようにも十字銃剣で防がれる。つばぜり合いになろうものなら筋力差でたちまち押し切られてしまう。

SNSでこの小説を紹介

学園物の他のリレー小説

こちらから小説を探す