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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 425

「ちょ…自分で歩けるからぁ…。」
「王子様と…ご対面させてやる。」

ひかるを隣の部屋まで引きずってゆく刀機…今頃、理都のスパルタで何度も叩き伏せられながら立ち向かうえったの姿があるだろう…それを見せ付けてやれば…。

…しかし…
立っているのは只ひとり…辺里えった…。

無数の空薬夾とクリップを巻き散らし…傷だらけ痣だらけになりながらも…着剣したライフル、M1ガーランドを杖によろけてはいるが…只ひとり立っていた。

リングに倒れ伏す理都…腰を抜かしあえぐ百太郎、道場の隅に逃れ縮こまる華奈美。
「あぁ…遅かったですね。」
振り向くえったの足元には…刃渡り1.5mに加え、厚みも重さもレンタル武器の三倍以上あるという…力自慢、理都の両手剣が、根元からヘシ折られ(これも無論疑似ダメージ)転がっていた…。

「ああ…早かったな…。」
状況を察した刀機がニヤリと頬を歪めた。

えったが理都をお姫様ダッコで抱きかかえ、リングから降りてきた…。
「すみません理都さん…。」
「いぃって事よ…お前ぇの隠し玉、引っ張り出せたんだから安いモンさ…。」

えったは理都をベンチに寝かせる。

「…百太郎くん…一体…。」
「ヒイィっ!?」
ひかるが事情を聞こうと声を掛けると…腰を抜かしていた百太郎が飛び上がる。

「あ…ゴメン。」
刀機とのやり取りからして…辺里えったが既に、女の子化による能力の変化や低下を克服した…と見て間違いないようだ。

体操服姿に八連クリップが十個納まる弾薬ポウチを巻いた彼女。
空になったそれを新しい物と代え、銃本体にも装填…精神力を消耗し…ダメージが残っているにも関わらず弾の補充だけ終えると、再びリングに上がった…。

さあ、かかってこい…とばかりに。

「もし…ひかるが…」
呼び捨て…既に百恵や華奈美と同じく犬扱い。
「そのままヘタレちゃんのままなら…刀機さんには相応しくないですね…刀機さんを頂きますよ」
刀機はえったの思う所を察したのか、腕組みしたままうむと頷く。
多少青褪めた顔になったひかる…えったは容赦する様子もなく、ひかるに向かい手招きする。
「それが嫌なら、かかってきて下さい…そのヘタレ根性諸共叩きのめしてあげます…」

その言葉でも多少躊躇あるひかるに向けられるえったの冷たい視線と嘆息…
「一回試してみたかった事があるんです…未来、雪菜、羽音、サラ、量子…僕のをねじ込んだらどんな声で啼くのかを…」
その言葉に、ワナワナと肩を震わせたひかるの手には自在槍…双頭の薙刀が現れる…先程より強く鈍く光る刃を震える手でえったに向ける。
「…えったちゃんでも…それは許せない…」
「なら…身体を張って守ってみるんですね…自分の居場所ぐらい…」

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