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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 400

一介の生徒同士の間でこの様に寛大な処置が為された例は初めてであった。
無論…貞森も責任逃れの尻尾切りで行った訳ではなく…彼女(彼)らにとってそれが最善であるとの決断。
またマスコミからあらぬ追求を受けるのではないか…という五十土の心配振りに『学園の未来の為なら独裁者呼ばわりなど大事の前の何とやら』と…笑い飛ばし、五十土を呆れさせたそうな…信頼関係の成せる業か、彼らもまた『光と影』と呼べよう…。

「お陰で1-D側も定員ギリギリだと言うからな…この後ミーティングで皆と相談した上で結論を出そう。」

そう言った後、刀機は未来と雪菜を見て言う。
「さてと…当面の問題は次の対戦クラスだ…」
現在3勝のA組…勝てば確実に予選突破、負ければ全く解らなくなる次の一戦が正念場…
だが、対戦相手のE組は最大の難敵であるかもしれない…

E組は戦前は多種多様な能力者がいるがパンチに欠けるとの評価だったが、いざ対抗戦が始まると…多種多様な能力者による全く読めない戦術で3連勝。
A組と共に対抗戦最大のダークホースと言われた。

「そうっ!勝負に必要なのはパンチ力!!」
話がわかっているのかいないのか…雪菜はグッと拳を突き出す。

「そ・し・て。」
自分の部屋(現在リビング)に戻り、壁に掛けられた『モナリザ』に…ちょいちょいとオマジナイ(指紋声紋網膜その他チェック)。

…かた…うぃいい…
物理法則や部屋の間取りを無視して壁が反転…雪菜の武器コレクションが現れた…火縄銃から光線銃まで各種銃器、古今東西世界の刀剣。

アヤセ・アームズ…日本にそんなんあっていいのか的な軍儒産業の社長令嬢、綾瀬雪菜(それ故やたら重武装)。
…とにかく奴隷ズ、各種業界の大物の娘さんだったりする。

「コレよコレ!!」
右手にバズーカ左手にチェーンソー、部屋着がわりの迷彩服の上に弾帯やら手榴弾の数珠繋ぎ…背中に大太刀と汎用機銃。

「やっぱ人間の性(サガ)よねぇ〜!?」
久々に暴れられると張り切っているのか神殺しな重武装…お前は何処の魔界〇士だ。

「そうですわね…予定通りひかるえったを…云々。」
「うむ…今回は影井も前線に組み込んで…云々。」
ストレスが溜っているのか少々コワレ気味な雪菜は放置プレイで、刀機と未来は編成に取り組む。

 
その頃、話題に上がっていたE組はというと・・・
「おい、お前ら、珠久どこいった」
「いいんちょ?知らないのだ〜」
「自分もちょっと・・・」
E組最強と称される『平原花丸』が教室にいたチビッコ『ヒナ』とデカイ青年『甲太郎』に話しかけていた。
「チッ・・・メンバー選抜しなきゃならないってのにあいつは・・・」
そう怒りながらイスに座る。
「まぁまぁ、委員長だって考えが・・・」
「あるって言えるのか?」

数秒間の沈黙の後、

「・・・ないかも」
苦笑しながら答えた。

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