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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 396

刀機もそれに近い噂話を耳にした…と言っていたが、公主達も同様であった。

「天川小路、東国丸、鳳、神樹、剣…そこいらの能力者の名家が裸足で逃げ出す力…いや、それを手にしようと企んだら…。」
また…戦争か…という言葉を呑み込む理人。
…因みに普段お馬鹿なザコキャラ扱いだが、鳳くんも名家の出身らしい。

鳳の名…ふと遠い目をする今泉に、公主が口元を押さえながら笑いを漏らした。

「『貴女方』の…どちらが彼を気に入ったのかしら?」
五年前の戦いで瀕死の重傷を負い…ニコイチで復活した『今泉姉妹』。

姉の碧と妹の茜(共に両性具有)…得体の知れぬ術で、二人で一人の『今泉ジェロニモ』(何故かおかま)として蘇った。
いつぞや男宿で語られた…一定の周期で元の今泉姉妹に戻り、夜な夜な徘廻するという噂…どうやら本当の様だ。

今泉に何時もの超強気な気配はなく、何処か乙女な雰囲気…。

「『私』ですぅ。」
おかまの裏声(マッチョな地声)でも、姉妹のハモった声でもない…やたら甘ったるく、舌足らずな声…。

「深い詮索はしませんが…『今泉ジェロニモ』はこの学園の教師です…程々になさい『茜』。」
「はぁい。」

同期とは言え…現在は外見上おかま以外の何者でもない今泉ジェロニモがはにかむ姿に軽く鳥肌を感じる理人であった。

「本題…ウチらがひかるえったに支配ナニガシを渡る様に手配するとしたら…不公平だよね?」
ぬえママの言葉は無責任ながら、第三者としての正論。

「正直、俺もそう思う。
それに家柄にこだわる気はないが、さっき並べた連中…もしくは他の誰かが手にするのが正解とも考えられる。」
と、理人…ジェロニモに戻った今泉が続ける。
「名家のご子息ご息女は本人の意思に関係なく争奪戦に巻き込まれますわね。」
「私共に出来るのは…最悪の対象の手に渡らぬ事を祈るのみ…そして手にする生徒が誰であれ…教え子達を良き方向へと導くのみ…私達は教育者ですもの…ね?」
女帝…いや、女神の暖かい微笑みがこのとりとめもない空間に結論を出した…。
そう、今彼等に出来る事はそれだけなのだ。

「てぇかさ…やっぱ学生としては…アイツら問題よねぇ…。」
ぬえママのボヤキに…理事長、女帝モード発動…。

「じゃ理事長さん…先生方と、ごゆっくり。」
「はい店長さん…お言葉に甘えさせて頂きますわ…。」

…ヒィイイイ?!…×2


そうやって新生奴隷ズがイチャついたり、スーパーサイヤ教師達がお説教されてる間…。

…男宿では…。
「どの面下げて戻って来たぁ!?」
帰ってくるなり…白服の隊長…じゃなかった白スーツのヤクザ学生、鷹獅アニィに怒鳴られる、辺里えったであった。

「再び男を磨く為…恥ずかしながら帰って来ました。」
曖昧な説明で返答するえったの傍ら…おいっす!と気軽に会釈する理都と…何故か金属バットを握り締めガタガタ震える華奈美…。

頭を抱える鷹獅アニィ。
「まぁ大体事情は聞いてるけどな…別にいーけどよぅ。」

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