PiPi's World 投稿小説

香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

の最初へ
 370
 372
の最後へ

香港国際学園〜第二部〜 372

公主の追い打ちに愕然となるひかる…。
「恨んでやる…あの馬鹿師匠…ちくしょ…。」
ごすぅっ!
えったがコンバットマグナムの銃把でひかるの後頭部を一撃する。
ひかるは脳内に火花を散らしながら涙目でえったを睨む。
「えうぅ…!?」
「ひかるさん?事情はどうあれ女の子が『畜生』なんて言ってはいけませ…。」

ごすぅっ!!
続いて今泉先生が、えったの後頭部にスーパーレッドホーク454カスールの銃把を叩き込む。
「…がるる…!!」
えったは脳内に火花を散らしながら、手負い狼の様に今泉を睨む。
「理事長室で騒ぐんじゃねぇよ…ミンチになりてぇか小娘共(今泉地声)!?」
…えぇ〜?…僕も含まれてる?…
「お出来になるのなら?」
…あぁ駄目ぇ?…えったちゃん…よりによってそのヒトを刺激しないでぇ?…

一触即発な今泉とえったに、心の中でささやかな抗議を行うひかる、であった。

「こほん。」
公主の小さな…それはごく小さな咳払い…。

「失礼致しました。」×2
手品の様に大型リボルバーを引っ込め、借りてきた猫の様に大人しくなる今泉とえった。

…すげぇ…猛獣二匹、咳払いひとつで黙らせたよ…

猛獣達だけでなく、理人も血相を変えて表情を緊張させている。
基本的には夫婦共に優しくされていて、何かあれば相談に乗ってくれる主姫なのだが、理人は主姫を前にすると……主姫と言う大蛇の前では、自分が小さな蛙みたいに感じてしまう。
優雅で気品ある微笑みの中に底知れぬ恐怖感を感じてしまう理人だった。

唯一、平常心なのは刀機……と、言うかいきなり自分の肉体を失い、人の身体でしかも女の子になっても動じない精神の持ち主なのだ。

この精神力は、ある意味変人の域と言えた。
「かつてわたくしや貴女達は光と闇がそれぞれに打ち消し合うような存在でした……今の桜川さんと辺理さんは、光と闇が融合し、光と闇がそれぞれを引き立て合う存在としてそうなったように思えてなりません……」
今泉に微笑みそう言う主姫。
「こうなる事はあらかじめ決められていて……偶然を装って必然が起こったと?」
「でしょうね……彼がやりそうな事ですわ……」

「私達の様な…過ちを犯さない為に…とでも?」
「今思えば…茶番でしたわ…勧善懲悪…まるで出来の悪いおとぎ話。」

ひかるは公主と今泉の話を聞いて、幾らか救われた表情を見せる。
「良かった…お師匠も決して面白半分な訳じゃなかったんですね…。」
「そうそう…残りの半分は真面目と言う事になりますもの…。」
公主は微笑みをたたえながら…あえて『面白半分』は否定しない、みことという同級生を良く理解した物言いをする。

ひかるは軽く肩を落とすが、条件が整えば元に戻して貰えそうな…希望は見えてきた。

SNSでこの小説を紹介

学園物の他のリレー小説

こちらから小説を探す