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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 349

暫く呆然とする奴隷ズ。
未来の眼から、一筋の涙が零れ落ちる。
「見捨てるなんて……わたくし達の愛と忠誠は信用して貰えないのですね……」
思い詰めた表情でそう言う未来、そして他の奴隷ズも同じような表情になる。
『そうじゃなくて……』と言いかけた光樹だったが、奴隷ズの表情に追い詰めすぎちゃったかなと言葉を飲み込んだ。
奴隷ズ達にとって、勿論セックスは最重要であるが、それだけでなく光樹自身を愛している……それを否定するような言葉にショックを受けていたのだ。
「私達の愛と忠誠が足りないから……光樹が迷うんだよね……」
雪菜の言葉にヤバーい雰囲気を感じる光樹。彼女達の想いを軽く見ていた自分をかなり反省。
お互いの目を見合わせて意志の確認をする奴隷ズ、彼女達の目つきがかなりヤバくなってきた事に光樹は危機感を感じる。
「あのお……皆さん……ちょっと落ち着い……」
「ふふふふ……それならやっぱりなのねん……」
羽音の不気味な笑いに顔を引きつらせる光樹。
何とか話して丸く収めるか、それともここは平謝りか……迷うが、こんな時は答えなんて出ないものである。
「そおねぇ〜……ここはあたし達の愛と忠誠がっつり見せて……光樹んのED治していきましょ〜」
いや、EDじゃないんですけど……
にじり寄ってくる奴隷ズに後ずさる光樹、ヤバい、かなりヤバい!
食われるっ!(笑)
そう思ってしまった光樹だが、奴隷ズ達は光樹から身を離し、次々と部屋から出て行く。
パタンと扉が閉まり、静寂が訪れる光樹の部屋。
見捨てられた訳じゃないようだが……かなりヤバい気がする。
逆に僕が見捨てたように思われちゃったのかな……
奴隷ズの暴走を引き起こしそうな予感に頭の痛い光樹だが……彼女達が心底自分を愛してくれている事に、何だかホッとして、何だか嬉しかった。


数分後……
再び光樹の前に現れた奴隷ズを、光樹は呆然と迎えるしかなかった。
メイド服に身を包んだ5人、三つ指ついて光樹にお辞儀する。
「ご主人様ァ……イッパイごホービするカラ宜しくするネ」
「サラ、ご奉仕でしょ……言葉間違ってる」
挨拶するサラと突っ込む雪菜、光樹は乾いた笑いを上げるしか無かった。
「……何でメイド?」
ようやく言葉の出た光樹に、奴隷ズは満面の笑みで答える。
「エッチが無くても、わたくし達の愛と忠誠は不滅ですの!……ご主人様のピンチはみんなで支えますわ……勿論、ずっとエッチ無しは困りますから……」
「みんなでED克服よ!」
「クタバレED!」
「「「おーっ!!!」」」
いや、だからEDじゃないんだって……
かなり盛り上がってきた奴隷ズに、もう笑うしかない光樹。
兎も角、彼女達は何があっても離れない事は確かであるようで、何だか安心もする光樹であった。

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