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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 344

「あーぁ、パンツの中まで真っ黒」
「へー」
「へぇー」
華奈美の発言に全くもって興味無しといった返事を返す光樹と影太
「ちょっと、仮にも『か弱い』『美少女』がパンツの中まで真っ黒〜きゃー、ってったら普通、青少年は顔を見合わせて照れ笑いとか、ばつ悪そうにするとか・・・」
若干誇張した表現が混じる反論にも
「へー」
「へぇー」
なんかこめかみにしわを寄せつつ淡白な返事を返す
「・・・・・・・もういいわよ、今のあんた達二人にまともな返事を期待した私が馬鹿だったわ」
ため息混じりに肩をおとし座り込む
そんな華奈美の目にメイドロボが写る
「・・・・・そーいえばさ」
「ん?なのヨ」
メイドロボに乗っかりジュースをすするりとに華奈美が話し掛けた
「あんたは物食べるからいいんだけどそれってなにで動いてるわけ?」
現代科学では説明不可能なメイドロボを指差しす華奈美
「メイドロボなのヨ?」
「そう」
「単二乾電池なのヨ」
そういうとコクピットから赤い横縞のついたあの乾電池を取り出した
「単二って・・・」
「そういえばなのヨ」
呆れる華奈美にりとがつぶやく
「華奈美んの母親ってどんな人なのヨ?」
「なによ急に・・・」
珍しくまともな事を聞くりとに若干驚く
「アタシはみことマスターが作ったロボットなのヨ。だからみことマスターが父親なのヨ。だから母親っていうものを知りたいのヨ」
そう言うりとに少し考え、華奈美は照れ臭そうに指で頬を掻いた
「私の母さんは職業が『科学者』って変わった母親なんだけど小さい頃から私の事を可愛がってくれたわ」
少し遠い目をしながらりとに言う
「料理も洗濯も全然下手くそで私がいなかったらゴミ屋敷みたいになっちゃうくらい無器用で、科学以外の事はからっきしな、子供から見ても変な母親」
クスクスと少し笑う
「でも私に心配をかけないように一生懸命に働いて、家事もして、そんな人ね」
顔には出さないが幸せそうな声で母親への思いを語る華奈美
「父親は?なのヨ」
そのりとの言葉で一転
険しい顔になる
「知らない、私が産まれた時には既に居なかったわ。結婚式も籍すら入ってない。だから私が産まれたせいで母さんは身内から相当責められたらしいわ」
だから私はお祖父ちゃん達に会ったことはないのと呟く
「でも母さんはそんな父親でもちゃんと愛してたんだと思う。私が父親の事を聞くといつも『私の世界を広げてくれた素敵な人』って言ってたから」
しかし華奈美の表情は固いままだ
「華奈美んは父親の事を憎んでるのヨ?」
「・・・・・殺してやりたい、って思ってるけどそしたら母さんが悲しむから九割九部九厘殺しくらいに抑えるわね」

そんな二人の会話を聞きながら珍しくみことが真面目な表情を浮かべる
「どうしたアル?」
「ん?なんでもな〜い、ちょっとお腹が痛くなっただけ」

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