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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 326

水がうねる。

生き物のように、また、まるで管に通しているかのように、真っ直ぐに流れ、回転している。

狙うはハードゲイの足。


彼が一瞬、油断したときに・・・
流はその力を開放した!


ブシュゥゥゥッ!


速度を増し、うねる水。

それは洪水の鉄砲水のように、一直線にハードゲイへと襲い掛かる・・・!


刹那。


大爆発とともに、スタジアム内の景色が真っ白になった・・・。
無論、流の技でそんな爆発が起きる筈もない。別口で『何か』が起きていた…。
そう…皆さんお忘れかもしれないが…アインの仕掛けハンマー『アキレスのかかと』。

バラ撒かれたハンマーのうち、一発目は煙幕。…ばりぼり…
そして煙幕を展開した後、数々のトラップが作動!
…ばりぼり…
…作動?…


…1-Dベンチ…
「しないね。」
「提督っ!?」
ずず〜…真は紅茶をすすりながらマネージャー達にモニターをチェックさせる…。

1-Dエリア、作動しないハンマーに驚愕するアイン、そして百太郎と陣が交戦中。
センターライン付近、女王様がジョー、倉之助コンビと交戦中…。
1-Aエリア…流に、人質ごと氷漬けにされた春斗…。

「変だな…音宮くん(女王様)の相手は三人…山本ひじりもいた筈だが…?」

…ばりぼり…
マイクが妙な音声を拾っていた。
「居ました!1-Aエリアを転々と移動…ハンマーを…食べてますぅ!?」


…タイムの際、流がひじりに別命を出していた事を覚えているだろうか?

「げふ。」
未来の予知能力により、ハンマー作動時間を予測。
ジョーと倉之助に女王様を任せ、片っ端から食していたのだ!
あんぐりと口を開けたまま、固まっているアイン。

まあ普通では、ハンマーまで食べてしまうとは予想が付かないので、
こんなデタラメな脱出方法があったと考えられなかったのだ。

「むう・・・相手の意表を突く作戦、見事。」
解説席の黒鉄巌まで感心させたほどだ。

「ん〜、そこそこだったさ〜。」
物足りないように周りを見回すひじり。
しかし・・・

「・・・ハンマーを食べるとは見事。
ただしD組の勝利の為に、お前も利用させてもらうぞ!」

ようやく立ち直ったアインが、近くで食べ終わったひじりに掴みかかる!
とっさの判断で肘を当て、相手を怯ませようとするひじり。
しかしアインの鋼の肉体には、たいしたダメージも与えられない。

「もう少し決定打があれば喰らったが・・・、まだ未熟だったな!
さあ、君のその身体ごと、私の武器となりたまえ!」「なっ、何を・・・!」

両手でひじりの足と腕を掴む。
そして掴んだひじりの身体を、ジャイアントスイングの要領で、力任せにぶん回す!

「うわぁっ!!」

発動する電撃が、アインの身体からひじりの体に伝わり・・・
力任せに、音宮裕子を狙っていた二人めがけて投げ飛ばした!

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