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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 313

「これはちゃんとした攻撃ですよ、分かりませんか?」
「その攻撃の仕方がセクハラだって言っているんだろうが・・・。」
遠くで見ていた真はボソリとぼやく。
百合安君も、お茶をいれながら「この大将も大変だな」と、少しながら同情したくらいだ。

春斗が抗議している間、まだ戦闘中のA組連中はというと・・・。

ボカッ!


バキッ!


ヒュンッ!

まだ容赦ないD組の攻撃に晒されていた・・・。
春斗の抗議…審議の為、現状のまま一時中断となる。押され気味だった1-Aにとってはようやく呼吸を整える間が出来たと言う所か…。
「ふん…命拾いしたな蛮族共…。」
「アイン殿!すぽーつ某に反する物言いは不味いでござる。」
アインの捨て台詞を制する百太郎。
彼女もまた、影汰の一件で心中穏やかではない筈なのだが…今は試合中、と堪えているのだ。
「う…済まぬ百太郎君…。」
それを悟り素直に謝罪するアイン。

審議の結果、春斗は退場こそ避けられたが結局イエローカードのペナルティで試合再開となった…。
「よし、今度こそあいつに、俺を侮辱したことを後悔させてやる!」
息巻いて出掛けるジョー。
いつの間にか、彼の目的がD組殲滅ではなく、アイン撃滅に変わりつつあるのは彼がただ、熱血しているだけだが・・・


「フッ、あのアフロヘアーめ。
次こそKOさせて格の違いを見せ付けてやる!」

どうやら反対側のアインも同じなようで・・・。


どちらも彼女が見ているという効果のせいか、普段より熱くなっているようだ。

「あいつ・・・、自分が今あと何回しか能力を使えないか、解っているのか?
あ百合安君、紅茶ブランデー入りね。」
「真さん、前に銀城先生から、控え目にと言われたじゃないですか。」
「こんなに周りが暴走し出したら、止める事など私には無理だよ。
せめてなら胃薬とこれで、気を紛らわすしかないんでね。
せめて頼むよ、ちょこっとだけでもいいから・・・。」
「駄目です。」

百合安君に笑顔で拒絶される。
どうやら彼は銀城先生から、真の飲み過ぎについて、きつく忠告を受けているらしい。

百合安君の頑なな姿勢に折れたのか、真は射撃部の生徒を呼び寄せた。
『はいっ…代門ですっ!』
真のインカムに渋めな声が返ってくる。
『狙撃で追い詰めろ、連中が固まった所で一気に仕留める!』

「ちいぃっ!」
百太郎と剣を交えていた理都の足元にスラッグ弾が叩き込まれる。
「代門殿、助太刀感謝する!」
…個人的な争いは…試合の後、奴に落とし前をつけて貰う!…
百太郎の洗練された剣技と、百目能力に裏付けられた鉄壁の防御…そして地味な狙撃にジリジリと後退する事を余儀なくされた…。

流は春斗の火炎を凌ぎつつ、状況を把握する。
「包囲…いや、また何かやる気か!散開しろ!」

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