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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 308

「んがあぁぁっ!」
「ちぇすとぉっ!」
かざす剣に稲妻が走る…鞘走りで加速された居合と、獣じみたフルスイングが交錯した…。
「小細工で太刀筋を反らしたか…大した機転だ…。」
刀身に砂鉄をこびり着かせた百太郎…対する理都の剛剣は砂の塊。
「マトモに斬り合って、斬鉄剣みてーに、しゅぴーんってパターンはゴメンだからな。」
操砂能力で剣に砂を…というより、泥にまみれた原始人の棍棒…砂の抵抗で、百太郎の太刀筋と切れ味を鈍らせたのだ。
「ふ…流石は定石破りの1-Aか。」
しかし理都とて無傷ではない。
百太郎は仕留め損ねた手応えを悟り、返す刀で一撃打ち込んでいた…一時的に鈍った刀でもダメージは大きい。
「拙者には古今東西の剣術と、全てを見切る百目の外法がある。」
百太郎は全身に百目を開眼して見せた。
理都の繰り出す連撃を、易々と受け流す。
「良く鍛えた技…あの女形、余程の甲斐性無しと見た。
養うにはさぞかし苦労しただろう。」
挑発に乗った様子もなく、理都は砂利の散弾で目潰しを狙うが、百目は器用に瞼を閉じ、残りの目で理都を追う。
「理都殿も未来殿も!軟弱な男になびく程、愚かではない筈!」
「士道を語るに言葉は要らない…ってワリに良く回る舌じゃねぇか!第一、訳わかんねぇ!」
「ならば同志になれ理都殿!」
百太郎は鍔迫り合いに持ち込み、力押しの棍棒を絡める様に弾き飛ばし、今度は示現流…大上段に構える。
「生憎、俺は武士でも男でもねぇ…俺は女だ!」
理都の叫びに惑う必殺剣、軽快な足捌きでかわされた。
丸腰の理都は峰から踏み抜く様にへし折った。
「女ならその舌で愛を語ったり、ち××んしゃぶったり…。」
「ぶ…武士が…尺八など吹けるかあっ!」
ズレた話に赤面しながら脇差を抜く百太郎。
「だ…大体、年頃の娘が!公衆の面前で…ち〇〇ん(小声)…などと!」
わなわなと肩を震わせる百太郎だが、その構えに隙は無い。小太刀の心得もあるようで、間合いが短くなった分、構えは小さく繊細になった。
「やれやれ…恋人同士の営みまで、とやかく言われる筋合いはないね?」
理都もまた、両手両足の打撃部分を砂のギプスで固め構えた。
「いかんっ!女子高生は純愛のちゅーまでしかしてはイカンっ!」
「ちゅーする場所はち××んでもイイのかい?」
…本当はもっと色々…。
「あの女形…理都殿にそんな…。」
いろいろと考え込んだ後、ふと笑い出す。
それも楽しそうな笑いではない。むしろ、狂気に似た含み笑いに近い・・・。
「ふ、ふふふ・・・アハハハハ!!」
「いぃっ!?何だよ、いきなり!」
百太郎の豹変ぶりに、一瞬たじろぐ理都。
本能が告げている。
こいつは、やばいと。

「そうか、そういう事か!あの女形は理都殿にそんな破廉恥な事をさせるとは。これで心置きなく、奴の根性を修正するという目的が出来るな!」
「いや、そこはまた論点が違うし・・・。」

聞こえていないようだ・・・。

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