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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 303

「畜生!」
睨み合いになる二組。リーダーたちは止めるのに一苦労だ。

争いも実況の糧か?
音無太郎の実況は、更に熱を帯びてくる。
『おおっ!早速激しい火花が飛び交わさっています!
特にA、D組ともに今まで全勝してきたクラスですから、ライバル心も凄いことでしょう!
あ、紹介が遅れました。
今回のゲスト解説は、OBの黒鉄巌さんです。
黒鉄さん、よろしくお願いします。』
『・・・よろしく。』
一人興奮する彼の横で、下手したら才英校長よりもどっしりとしている黒鉄巌が頷く。
「ところで黒鉄さん、この試合の見所は、どこらへんでしょうか」
音無が黒鉄に話を振る。
「……そうですね、やはり個々の能力が高いD組の攻撃をA組がどうかわすかですね、特にA組はこの試合桜川くんと辺里くんを外してきてるだけに水嶋くんに期待がかかります」
「そうですか、あとは」
「…あとは両キャプテンの采配ですね、劣る戦力を最大限に活かすA組の刀機さん、個人プレーに走りやすい選手を生かしつつも束ねるD組の五十土くんの知将同士がどう采配するかでしょうね」
「わかりました、ではフィールドに目を移しましょう」
…試合開始のホイッスルと共に、逆V字隊形でアグレッシブに前進する1-A。
右に理都、左に丈次、中央に流…。
…うぁあっ!…ひゅんっ、ひゅんっ…ぶおんっ!…
蛮声と風切り音…陸上部エース、アインハルトのハンマー投げ…次々と着弾の砂煙を起こす…。
「怯むなっ当たらなければ、どうという事はないっ!」
仲間を鼓舞しながらも、警戒を怠らない、先頭の流…。
…命中率は大した事はないが…何か仕掛けが?…砂煙…いや、粉?…
一見、デタラメに投擲されたハンマー…その内、幾つかが砕け、金属粉が舞っていた…。
『頼むぞ!雷神アイン!』
五十土の合図に、アインは能力を発動…振り回すハンマーから火花…遠心力が増すにつれ、激しい放電。
「ぬりゃあぁぁぁ!」
…ミョルニル…自らの武器に帯電させる、アイン必殺の一撃。

…放電しながら飛来するハンマー…流たちにも見てとれた…。
「電撃…金属の粉?…いかん!下がれっ!」
訳も分からず、きょとんとしながらも後退するジョーと理都だったが…。
最初のハンマーに仕込んだ金属粉…軽いアルミの粉を空気中に舞わせ、そこへ高圧電流…ぴかっ…ばりばりばりっ!…
アルミ薄をブチ込んだ電子レンジ…稲妻の乱反射が流たちを捕えた!
「ぐあぁあっ!」
「きゃああっ!」
「フアァック!」
…流が制止したお陰でジョーと理都は直撃を免れ、多少の感電で済んだが…先頭で指揮をとっていた流はいきなり行動不能だ。そこへ1-D…ボクシング部のマック=星田と、柔道部の黒鉄静が攻め上がる!
『ジョー!理都!流を援護しろっ!』
インカムで刀機が叫ぶ。
星条旗をあしらったジャケット…ボクシング部のエース。
「HEY!ジャパニーズ!世界最速、拳の格闘技…。」

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