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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 302

「まあ、待て剣君。
アイン君の雷の餌食になるか、水嶋流の鉄砲水に巻き込まれる覚悟があるんだったら、前方に出てもいいよ。
それと多分、見る限りは光と影はいないようだが・・・突撃するばかりが能ではないと思うよ。」

肩を竦めながら、説得しようとする真。
しかし彼女には効かないようだ。


まだ言いたそうな百太郎の考えを察したように、
真へ柔道着の男が苦笑しながら話す。
「そう言うな。百太郎も何とかして役に立ちたいとおもっているんだから、出させてやれや。」
クラス対抗戦に選ばれた1-Dメンバーの大半が個人競技のエース…こうした我の強いメンバーを、まとめるのもひと苦労だ…。
真は柔道着の男子生徒に、諭す様に問う。
「なあ黒岩くん?四番打者のホームランだけで勝つ野球に『スポーツマンシップ』を感じるかい?」
「そんなん野球じゃなかっ!」
柔道着…黒岩と呼ばれた男子生徒は即答した。
一応、言わんとする事を理解した黒岩から百太郎に向き直る真。
「功を焦った武将の一騎駆けで、国盗りは成されたかい?」
…こちらもまた、無言ながら、それなりに納得したようだ。
「オールインワン!ワンインオールだっ!
よしっ!円陣っ!」
キャプテン五十土 真を中心に、円陣を組む1-D一同…。
『1-D〜!ファイっ、オーっ!ファイっ、オーっ!ファイっ!オーっ!』
どやどやとスタジアムへ向かう選手達…。

「苦手だな…こういうの…。」
深い溜め息をつく真…貞森 雷とはまた、違った意味での名キャプテンと言えよう。
マネージャーの百合安(ユリアン)くんが出した紅茶をすすりながらぼやく。
「喧嘩だの私闘だの…美味しい紅茶も飲めないじゃないか、ねぇ?」
それとも只の天然か?
1-Dもまた今の所、1-Aと同じく全勝中のクラス…五十土という男、我の強いエース達を導く名将だ。
「だったら僕らの全勝で…さっさとケリをつけさせて貰うよ。」

…そんな思惑など関係なく、一触即発なスタジアム…。
原因は、アインとジョーだった。ゴングを前に(笑)、プロレスの一幕の如くやりあっていた…。
「貴様、何だその髪型は?東洋人がニグ〇の真似事か?」
「あぁ?マッシュポテトにしてやろうか?イモ喰らいのドイツ野郎が!」
沸き立つスタジアム、審判員が乱闘寸前の二人を引き離した。
なおも罵声を浴びせ続ける二人。
「黙れ、穴居人の蛮族がっ!黄色い×××っ!」
「馬〜鹿!馬〜鹿!お前の母ちゃん〇〇〇っ!」
…ぴぴぴ〜…審判のホイッスル。
「牟田丈次選手っ!イエローカードっ!
私闘スタジアム第九条…ガンO.K、ナイフO.K、ママの悪口禁止ですっ!」
「畜生!だったらアフロの悪口も禁止しやがれっ!」
意味不明(本人にとっては非常に重要)な抗議を申し立てるジョー。
熱すぎる展開に、軽く戸惑う1-Aリーダー水嶋流…業を煮やし止めに入った。
「止めないか!退場になるぞっ!」

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