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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 287

気を取り直して、
「で、何でここにいるのですか?北川総帥?」
「だからまだK大尉だと言っただろう・・・。いつもの鬱憤の発散さ。家に居ると、悠里と真澄が中々、一人で考える時間を与えてくれないのだよ。加えて最近なんか、養子にした子の事でいろいろ言われて・・・っと、まあいい。私のことはこれくらいにして、桜川君こそ何で君は、ここにいるのかい?」
サングラスをかけ直し、K大尉・・・もとい校長は、問い掛ける。

光樹には答えられなかった。彼の悩みが、今の学園に対しての矛盾であったから、どう返答していいのか分からなかったのだ。

…てゆーか、こうして何かの拍子に校長先生とさし向かいって緊張するよね…
言ってみれば社長とヒラ社員、将軍様と足軽…みたいな状況では、言葉を選ばざるもないだろう…それを察したのか、K大尉こと校長先生が先に切り出した。
「…普通の高校生活を送りたい…かな?」
「あうぅ!?」
近からず遠からずの図星を突かれ、たじろぐ光樹に…K大尉はサングラスの下で薄く笑った…。
「君は…昔の私と似ているのかもな…。」
K大尉はアイスコーヒーの氷をくゆらす。
「そんな生徒達の為に…出来る限りの事はしている積もりだ。」

光樹は問う。
「私闘や男宿が…ですか?」
大尉は軽くうなづく。
「…その辺は、ひとつのアイデアに過ぎないが…何かしらの捌け口は必要さ…。」
…アイデアだって?…捌け口だって?…
光樹の抱いていた…やり場の無かった怒り…その対象と正に相対していた…光樹はテーブルごと跳ね上げる程の勢いで立ち上がった。
「アンタみたいな奴が校長だから学園はこんな!…修正してや…」
じゃきっ!
メイド達の無数の銃口が、切っ先が光樹を制した。
「…これが若さか…。」
何事もなかったかのようにコーヒーを飲み干す大尉。

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