香港国際学園〜第二部〜 266
「もしあいつらがお前らと何か特別な関係だったら、用心しろ・・・。ここは『男』宿。ということは、禁欲で飢えたヤロー達に襲われないことを祈れ。過去にも同じような目にあった奴が、いっぱいいるからな。」
実に丁寧な回答だった。
もはや、前に光樹達に襲い掛かった経験のある男と同一の人間とは思わないだろう。
彼も丸くはなった、ということか。
「うるせえ!」
・・・おっと、失礼。
とりあえずいつの間にか、鷹獅に兄事しているような二人とは裏腹に、メイド姿の・・・特に未来・・・は、鋭い眼差しを鷹獅、光樹、影汰に向けていた。
「てぇか…あのエロお嬢まで来るとはな…。」
いざこざがあった相手だけに極悪非道な鷹獅アニイも少々気まずいようだったが…。
「…おいたはいけません事よ…めっ!」
ふと未来をチラ見すると、セクハラしてきた生徒に指折りを喰らわせていた。
「…逞しくなったな…。」
「…お陰さまで…。」
かつて敵同士だった光樹と鷹獅…顔を会わせて深い溜め息をつく。
「ま…女人禁制がうたい文句だが…時たま今泉の気まぐれで、色々と曰くつきの女生徒が出入りしてるって事さ…。」
鷹獅の言葉に、ビクっ!と固まる生徒がいた…。