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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 27

理人は財布から写真を取り出す。

そこには、懐かしい面々が写っていた。

「このアズキバーをくわえてピースしてるのがみことだ」
「本当だ・・・・。なんか掴み所無さそう」
「あ、これが先生ですわね」
未来の指した所には、才英にヘッドロックをかけ、美咲に抱きつかれてる理人がいた。
写真の中央には誠一、横にはそっぽを向いた主姫。
悠里と真澄は才英を挟んで睨み合い、やなくは一番後ろで逆さまに笑顔で浮いていた。
そして・・・・
「先生、この人は?」
光樹が枠のなかにいる刀機を指した。
「・・・・こいつは陸董。卒業式にはでれなかったから、合成したんだ」

その時ふと、理人が刀機を見ると……刀機は厳しい表情で理人を見ていた。
表情からして『余計な物を見せるな』と言う雰囲気が伝わってきていた。
「立花先生……相談事がある……」
刀機はそう言うと、すたすたとその場から去って行く。理人も写真をしまうと慌てて刀機の後を追った。
「おっ、そうそう……みんなほどほどにして帰るんだぞ!」
最後にそう言い残して、理人は刀機を追ったのだ。

不機嫌そうな表情ですたすた歩く刀機。刀機にしては急いでいても、歩幅の差で理人は簡単に追いついた。
理人が追いついたのを上目遣いに確認した刀機は、手頃な教室に入り、理人も入ると鍵を閉めた。
「あれを無闇に見せるな!……ややこしい事になる!!」
「すまんっ!、つい懐かしくてな……」
両手を腰に当てて理人を見上げ、膨れっ面で怒る刀機。その怒る仕草でさえ、何だか凄く可愛らしくて理人は神妙な表情を作るのに苦労していた。恐らく、ロリフェチなら萌え過ぎて卒倒してしまう可愛さであった。
「しかも、居ないはずの誠一を何故載せた!……ぬえとか言う変身できる奴を代わりにしたのだろうが迂闊だぞ!」


「・・・・だって、悪いじゃねぇか。みんないるのに、アイツだけ除け者なんてな。ダチだろ?俺たち・・・・」
「・・・・しかしだな」
寂しげな顔をする理人に刀機は強い口調を改めた。
「無闇にはもう見せないさ。それに、この写真は写ってる奴しか持ってない。大体、お前が五年前はこうだったなんて、誰が信じんだよ」
耳打ちしながら理人は笑う。確かに、不可思議な学園ではあるが、これは確かに信じないだろう。
「分かったら部屋に帰れ。俺はロリコン疑惑をかけられたくないぞ」
そう言ってドアを開けると光樹たちが倒れ込んできた。
「甘いな、盗み聞きなんて一万年早いぞ」

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