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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 197

「早くっ!……早くやるんだっ!!」
桜の声に躊躇していた魔女(山田さん)も覚悟を決め、目を瞑ってありったけの爆弾を桜の上に投下した。
「ああっ!!」
丁度その下にいたのは光樹、サラと雪菜……まさかの巻き込み攻撃に3人の反応は遅れた。

ズゴゴゴゴーン!!……
凄まじい爆音と煙。衝撃でかなりダメージを食らったものの、桜は何とか無事だった。
ついでにトリモチも取れ、ヨロヨロと立ち上がり煙の向こうに目をやった。
「やったな……」
3人を確実に仕留めた感触はあった。
しかし、煙が晴れて見えた物は……ペタンと座って呆然とするサラと雪菜。
そして、2人を抱きしめるように倒れる光樹……とっさに盾を具現化して2人を庇ったのだが、自分は直撃を受けてしまったのだ。
「ああっ!、みつきぃーっ!!……」
スタジアムに5人の叫びが木霊するが、光樹はピクリとも動かなかった。


光樹は失念していた…必死なんだ!…自分自身の吐いた台詞だった。不利な戦いでも勝機を見い出す信念…敵にしても同じ事。策士、貞盛雷…まさか同じ様な策略で返すとは…単純ながら意表を突く、見事な間の取り方だ。
そして光樹、もう一つのミス…指揮官である、彼自身の脱落…人としては正しかったかもしれないが…残された仲間はかえって辛い立場となるのだ。

『吹雪姉弟は前線に止どめを刺せ!
総長は引き続き天地くん救出にあたれ!
魔女(山田さん)は前進して、総長の支援!』
雷は矢継ぎ早に指揮を執る。


1−A側は、予め副官として命じられていた雪菜が指揮を引き継いでいる…。

『光樹くん?』
…光樹の眼前…影汰の姿が浮かび上がる…散々『犬』と罵られ、狼牙三姉妹に叩きのめされ、自爆テロ紛いの作戦までやってのけ…倒れ伏している筈の影汰の姿…
『なんてザマですか光樹くん?』
なぜか猫耳メイド姿、萌え全開コスプレな影汰(の妄想)…
『番長ってゆうのは、この地球上でイチバ〜ン強い男の事を言うんだにょ?』
…うざっ!…

…そして…銃声と硝煙、剣と剣との火花が、光樹を現実に引き戻した。

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