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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 173

暴風…狼牙三姉妹がローラーブレードのホイールを軋ませながら、竜巻のごとく光樹を包囲した。
…見えな…かった?…
光樹はありえない加速に驚愕していた。そしてピクリとでも動けば、朝食のスクランブルエッグの様にされそうな緊張感…。
「や…やめなよ霧子ちゃん!」
天地がリーダー格の少女を窘めると、三姉妹は一陣の旋風の様に散った。
「ごめんね?びっくりさせちゃって?」
「あ、うん…ぼ…僕の名前は桜川光樹…。」
…妄想番長よ!…
光樹が名乗るなり、天地を取り巻いていた女生徒達がざわめく。

光樹から遮るように、天地をガードする女生徒一同、口々に罵声を浴びせる。
「寄るな変態!」
「天地くん萌え〜とか考えたら即ブッ殺!」
他クラスでの評判はイマイチらしい。
…あう…酷い扱いだ…
光樹をめぐる仁義なき戦いは、刀機が鎮圧(説教)していたが、また新たな火種…。
少し離れた所で食後のお茶を啜る二人の1−C生徒、吹雪姉弟。色黒で小柄な姉の桜と色白で長身な弟の梅だった。
「困ったモンね、ファンクラブの連中にも。」
うんざり顔の桜。
「また誰かに因縁を…?」
梅も肩を竦めた。

その瞬間……
ドスンッ!……
何かがC組女子の間を切り裂き壁に突き刺さる。
壁に突き刺さったのは刺身包丁……未来の手から高速で発射された物だった。
顔がブラックアウトして、妖しく光る目と大きく空けられた口、ほほほっと笑い声を上げながら血糊の付いた中華包丁を下げる姿はナマハゲ級に恐ろしかった。
……ひぃっ!……こっ、怖すぎるぅ〜っ!!……
自分に襲いかかってくる訳じゃないだろうが、光樹の顔には青線が走った。
その後ろで、雪菜はRPG7(何故)、量子は鍬(何故?)、サラは有刺鉄線バット(何故??)、羽音はジ○ット風船(何故ぇ???)を構える。

同じく身構えるC組女子……睨み合う二組、一触即発の危機……
しかし、今にも襲いかかり、流血の惨事を引き起こしそうな未来の表情が和らぎ、お嬢様らしい笑顔に戻る。
「貴女達、止めておきましょう……所詮『お子ちゃま』なのですから……(フッ)」
最後は鼻で笑うタカビーな態度で後ろにいる4人に話しかけて押し止める。
「そ〜ね、お子ちゃまだから仕方ないもんねぇ(量子)」
「ソ〜なんだ……あの子達お子ちゃまなんダァ〜(サラ)」
「道理で青臭い筈ね!(羽音)」
「……フッ(雪菜)」

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