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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 153

互いに罵詈雑言を浴びせ合う理都とひかり。
「あの…君達?…今、試合中…。」
流は偽ひかりの攻撃を捌きながら二人を窘めるが…。
「すっこんでろ(ぎろっ)!」×2
「ごめんなさい(怖っ)。」

…中央では刀機が本隊に指示を出している…。
『まだだ!辛いかもしれんがまだ引きつけろ!』


そして、理都、ひかりの言い合いを横目に、B組はA組陣地にまで達する。
そこで静かに刀機は呟く。
「これで……終わりだな……」
奇しくもB組のキャプテンおろちも、ニヤリと笑いながら……
「これで、終わりだね……」
そう独白していたのだった。


殺到するB組に理都を引き摺るように流は後方に下がり、前線にいるのは二軍(あくまでもB組から見れば)メンバーのみ。おろちでなくとも、観客の殆どがB組の勝利を確信しても仕方の無い事である。
何も知らされていない理人すら、手に汗を握っていた。

「用意はいいぞ……」
やや緊張しながらも羽音に言う陣。
A組はヘッドギアの耳当てを下ろし、羽音は陣に頷き返す。
しゅっと懐からマイクを取り出す羽音。「西川羽音っ!……『地獄のメドレー』いっきま〜す!」
某アニメの発進シーンのようなかけ声でマイクを構えた羽音が、深呼吸の後声を発する。
「ボヘェ〜ッ……○◇□△※@&%¢……」
それは歌……まあ、そう呼んでいいなら。凄まじく音痴かつ、耳障りを通り越して吐き気すら催す轟音……それが陣の超音波で増幅され、B組を襲う。


陣の形成した『音波の檻』が何度も音を増幅して……もうそれは殺人兵器の域にまで達していた。
「こんなのあり?……カッコわるすぎ……」
そう言いながら(周囲には聞こえないのだが)崩れ落ち気絶する充規、その横ではおろちの子分と辻浦ひかりが泡を吹いて卒倒していた。
先に意識を失った彼らは幸せかもしれなかった。何とか意識を保っている梨花と鷹獅は、頭が割れてしまいそうな程の地獄の苦しみに腰砕けになって動けず、余りに危険な音域にバリアの発動し音の遮断された観客席では、訳が解らず皆呆然としていた。

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