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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 133

ニヤリと笑う鷹獅……その鷹獅の背中にドンと衝撃が走った。
「俺達は1人で戦ってるんじゃないぜ!」
それは、ペットボトルを構えた流の水弾。さして痛くないが、鷹獅の気勢が殺がれたのは事実である。
その隙に京平が転がるようにしてその場から逃れた。
「サンキュー、流!」
瞬時に態勢を立て直したA組を見て鷹獅は舌打ちするしか無かったのだ。


「おまたせぇ〜!」
援軍の到着で気を取り直し、スーツの襟を正す鷹獅。
「…仲間…か…?」
前線に合流した辻浦ひかり…その影が陽炎の様に歪み、五体のニセ威梨花となって分裂。
「レディを待つのは慣れてるんでね…。」
「あら?伊達男さんお上手…頑張ってねぇ〜。」
影武者を発現させ、さっさと退散するひかり。後退して更に威梨花から分身を作るつもりだ。
「逃がすかぁ!」
『深追いするな!作戦通りだ!』
駆け出そうとする光樹、刀機の制止に思いとどまると目の前に嬉舞羅鷹獅が立ち塞がった。

気障なスタイルとは裏腹に、武骨な軍用ナイフを抜き放つ鷹獅。
「よくも未来ちゃんを!」
光樹の突きをさらりと捌き、喉笛掻き斬らんと流れるような動きで肉薄する鷹獅。槍を縮めて近間で斬り結ぶ光樹…こいつ出来る?…口先だけじゃない!…
「…昔の俺を見ている様だぜ…見合った力がなきゃあ欲しい物は手に入らねぇし…大切な物は何一つ守れねぇ…!」
…中世のデュエリストの如く…私闘を超えた私闘…。
『光樹!孤立するな!』
『鷹獅!熱くなるんじゃないよ!』
刀機が、おろちが叫ぶ。

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