転校生 12
「ねぇ、達也はこの学校にはもう慣れた?」
「まだ、そんなに、」
先生に下の名前で呼ばれただけでドキドキしてきた。
「そうよね。あっ、ごめんなさい。上田君の方がよかった?」
「い、いえ。達也のままでいいです。」
その後、先生は仰向けのまま、再び沈黙が訪れた。
僕は、その場に立ちつくしたままだ。
「どうしたらいいか分からない?じやあ、ここに来て、私の隣に仰向けに、なって」
「はい…」
僕は、その通りにした。
このベッドの大きさだと、体が自然に先生に接した。
「ベッドから落ちないようにね」
「ねぇ、達也、何でこの学校に、来たの?」
先生は仰向けのまま、言った。
僕はびくっとした。
「え、ええと…貴校の落ち着いた校風に憧れ…」
先生は吹き出した。
「面接しているんじゃないよ。もっと、例えば、前の高校でいじめられた、とか、誰かにすすめられた、とか、この学校の理事の誰かと知り合いだ、とか、引っ越して近くの高校に編入しようと思ったらたたまたまここだった、とか…」
僕は、なんと言っていいか、考えていた。
「言いたくなければ、言わなくてもいいよ」
「なんか緊張しますね」
「少しでもこの学校を好きになってほしいの。いろいろ不自由はあるかも知れないけど、
世の中男と女だから、少しでも女性のことを知ってもらえれば嬉しいわ。きっと理解が深まるはずよ」
「これも授業?」
「勉強と娯楽の半々よ」
「あの…中出してもいい?」
「備えはできてるわ。余計な心配せずに楽しみましょ」
僕は、緊張しながらも、ソコはもう、挿れたくて仕方ない状態だった。しかし、やはり、どうしていいかは、分からない。
初めては相手に任せていて、その次の機会が先生とだったのは、ある意味好都合だったかも知れない。勉強でもあるこの瞬間、僕は思いきって先生に質問した。