風紀委員Girls! 60
程なくして、パンツ一枚で吊り下げられた男一人と、全裸の美少女3人という奇妙な光景が出来上がる。
「お前ら…マジで、勘弁してくれよ…」
旬は羞恥か、恥辱か、顔はゆでダコのように真っ赤になってしまった。
「…さすがにやり過ぎた?」
「そろそろ解放しましょ」
旬の拘束を解き、舞は身支度を整える。
「肩貸してあげるから、ちゃんと歩いてよ!」
「お前みたいなチビでも、借りねーよりはマシか〜」
「ホント減らず口ばっかりぃなんだから…」
今までの醜態を誤魔化すように憎まれ口をたたく旬に対し、舞の心中に暖かいものが流れた。
「あれ?お友達は?」
菜々美と菜摘が脱いだ下着は、今だ地面に散乱していた。
「あの2人はちょっと…」
舞に旬を託すと共に暗がりに消えていった菜々美と菜摘は、中山剛を引きずって行ったのだ。
「(…それも目的だったりするわけ…)」
舞は旬に隠れて苦笑いした。
「え?何、君たち、ちょっと!?うわあああ!」
さっきの態度はどこへやら、剛の情けない叫びが響いた。
「ほら、あんたも脱ぎなさいよ!」
「あんなことさせて、タダで済むなんて思わないでよ!」
「…深く気にしたら負け」
「…お、おう」
「やぁぁめぇてくれぇぇぇ!!ちょっとぉぉぉそれだけぇはぁぁぁーーーー!!」
断末魔の雄叫びが響き渡り、舞と旬は逃げるようにして廃屋を飛び出した。
「(………今の…中山剛だよな?…)」
「(………"それだけは"って………何ですかね?…)」
舞と旬の間に沈黙が流れ…次ぎにはヘラヘラと笑った…
「は、はっはははは…う、うん、気にしちゃだめ、ダメなんだかんね」
「お前、生徒会長だよな?」
「うん、会長だよ!清美で一番偉いんだよ!」
「ガキっぽく装って誤魔化すなよ」
「…しらねっ」
「おい!」
しばらく外で待っていると、すっきりした表情で菜々美と菜摘が戻ってくる。
…もちろん制服を着て。