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生徒会日和。
官能リレー小説 - 学園物

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生徒会日和。 53

―事後
服を整えながら…
「少しは、穂積くんの気持ちを和らぐことができたかな」
「ええ、十分」
「それなら、私としても嬉しいな」
「僕も、出来るだけ頑張りますから」
「無理しないでね。悩んだら、いつでも相談して」
「はいっ」


―それから1週間ほど

「…うぅ、参ったな」
あろうことか、僕は熱を出して寝込んでしまった。
「今日は学校はお休みしたほうがいいわよ」
母はそう言って、仕事に出かけてしまった。

…仕方ないので、学校に休みの旨を伝え、念のため生徒会のメンバーにもメールで連絡を入れる。
ふと、カレンダーに視線が…
それを見て、僕は思わずショックを受ける…

「えっ…母さん今日から出張なの?」
…最悪のタイミングで体調を崩すなんて…

母の出張期間は今週中。
今までもこういうことはあったけど、この期間中に熱や風邪でダウンするのは初めてだ。
…人生初の試練である。

…しかし、熱もあるし身体はだるいし何もやる気が起きない。
結局一日寝て過ごすだけという有様である。
「うぅうう…あれ」
一日寝ても体調は変わらない…
そんな時、携帯が鳴った。
「誰かな…」

だるい身体を起こし、机の携帯を手に取る。
「もしもし…」
「おー、樹…なんかかなり悪そうだな」
梓さんだった。
「梓さん…」
「大丈夫か?…って、大丈夫じゃなさそうだな」
「まあ…」
電話の向こうの梓さんも心配そうに言う。
なんだか申し訳ない。

「まあ、ゆっくり寝て休みます」
「おう…まあ後は母さんにご飯作ってもらって…」
「あぁ…それが母は今週出張でいなくて」
「マジで!?」
梓さんが驚いてそう言った後、しばらく会話が途絶える。
「あれ…?」

通話を終えようとしたそのとき―
「よし、今週は生徒会のみんなで樹の家に泊まりだ。待っててなー」
「えっ…?」
なんだかすごいことになっちゃったような…

そのまま梓さんが電話を切った。
僕が呆然としていると、部屋のドア越しに声が。
「樹兄さん、レモンティー持ってきたよ。」
部屋に入ってきたのは僕の従妹の穂積美幸。
僕の父の弟、つまり僕の叔父で道場を統括している、弘久さんの娘で中学2年生だ。
「電話?」
「うん。学校のみんながね。ちゃんと心配してくれてるんだよ。」
「よかった。」
ホッとした表情で、美幸ちゃんが僕の枕元にレモンティーを置いてくれた。

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